ハッピーデイコラム

不良食品に似ているもの2013.4.8

백강 문정사랑 2013. 10. 5. 12:59

 これは先日、地方の新聞に出した


  韓国語コラムの日本語版です。




 このブログでも、「不良食品」ということばの


 ことでちょこちょこ書いたことがあるのですが

 

 今回はそれを方向を変えて


  韓国人に投げかけてみました。





  本文にアンダーラインが引いてあるところがあります。


 これは重要だから引いているのではなくて


  ある意味があって引かれています。



   本文のあとに


 なぜ、ラインが引かれているのかを


  ご説明します。



  



不良食品と似ているもの



 同一の語でも違う意味


韓国語と日本語は似ている。

約束、監督、無理のように、発音も意味もほぼ同じように使う言葉がある。

その反面同じ言葉でありながら、意味するところが違うものもある。

「不良」という言葉がある。

当然漢字そのままの意味、「良くない」という意味だ。

「品」がついて「不良品」となると、韓国でいう「プルリャンプン」。

製造過程で不具合を伴って出てきた製品をそう呼ぶのは

韓日ともに同じだ。

日本ではこの「不良」という言葉を人(特に若者)に当てはめて、

韓国語の「ナンラリ」、または「不良青少年」に似た意味を表す。

「不良」という言葉だけで、素行の悪い若者という意味になる。

 不良食品の意味


韓国で最初に「不良食品」という言葉を聞いたとき、

一体何のことだろうと思った。

病院の張り紙にも、小学校から来たプリントにも

「子供たちに不良食品を食べさせないように」と書いてある。

日本ではこういう言い方をしない。

最初「不良食品」とは、

賞味期限の切れた食べ物のことを指すのかと思った。

今では分かっているつもりだ。

韓国でいう「不良食品」というのは、

一般には学校前の文具店で買える色鮮やかな駄菓子や

インスタント食品一般のこと。

自然食ではなく、添加物や調味料を

多く含んだ工場生産食品の菓子類などを。

詳細に見れば賞味期限の切れた食品や、

食品衛生法を守らず作られた食糧なども

「不良食品」の中に入るらしいが。

 不良食品に囲まれて育った世代


私は1970年代生まれだが、

すでに日本の近代化が進んでから生まれた世代だ。

いわゆる「不良食品」をたくさん食べて育った。

同い年の韓国人の夫はほぼ伝統的韓国食だけを食べて育った。

私は今でも[お菓子」が大好きなので、

家にはいつも甘いものを常備していて

毎日コーヒーといっしょに楽しんでいるが、

そんな私に夫の目は冷たい。


「不良食品ばっかり食べて」と。

しかし韓国の大人たち、素直に認めない人もいるが、

彼らの大好きな「ラーメン」も

その「不良食品」の仲間ではないかと思う。

韓国人のラーメン愛はすごいではないか。

自分の好きなものだけは非難しないのが不思議だ。

そういえば小麦粉で作った「粉もの」も

韓国で嫌われる食べ物の一つのようだ。


 食品に絡み付く感情



甘いものは心と体の疲れを癒してくれる。

おしゃべりの間にお菓子が間にはいるだけでホッとする。

こんな素敵なものが世の中にある

現代に生まれて良かったと私は思う。

人工であっても色とりどりの食べ物が世の中にあることが楽しいではないか。

だけど韓国ではまだまだ悪者扱いだ。

名前からして「不良食品」だ。

しかし、「不良食品」と呼ばれながらも、

どこででも何の制限もなく売られていて、

多くの韓国人たちがかなり大量に摂取しているのが事実だ。

「不良食品」という呼び名のイメージが後押しするのか、

「これ食べたら体に悪いだろうな

「添加物が体に溜りそうだ」と思いながら、

時には口にしながら、食べているように見える。

私はその「暗いマイナス感情」こそが、

脂肪と手をつなぎ、体に溜って残る原因になるのではないかと思う。

韓国人の若い世代も不良食品が大好き


今の韓国の子供たち、

おそらく今や30代前半くらいの世代であっても、

彼らは「不良食品」が大好きだ。

食事をしっかり食べない子の家でも、

家にコーラとポテトチップスを置いておけば、

すぐ無くなるはずだ。

こんなにみんな日常的に食べているのだから、

楽しみを与えるという側面に注目して

「優良食品」だと呼びかえてしまったらどうだろうと思う。

韓国の子供たちにも、いや、実は大人たちにだって愛されているのだから。

ラーメンをはじめとする「不良食品」たちは。


不良食品に対する韓国人の扱い


「美味しい」

「リラックスする」

「時々無性に食べたくなる。」

「でも食べることになんとなく罪悪感が付きまとう。」

この属性はあれと似ているような気がしてならない。

韓国において道徳性の強い人たちが

「女性的魅力に溢れた色っぽい女性」を見るときの視点だ。

好きなものを好きだといった方が、

人はよほど楽に生きられるのに。

近寄る前に、頭でいろいろ理屈をつける。

言い訳をしたり、批判したりしながらも

どうせ結局は「食べてしまう」のに。

どちらもかなり屈折しているのではないかと思う。

適度に食べれば問題ない。ただそれだけのことなのに。

異邦人の私には、韓国人、ずいぶんどっちにも

こだわっているように見えるのだ。

  以上です。

 で、引かれたアンダーラインの理由はですね、、、

 私はこの原稿を一番に旦那さんに見てもらいます。

 韓国語の言い回しのおかしいところは

 

  彼がチェックします。

  今回、直しがあがってきた韓国語本文をみると

  このアンダーラインが引かれた部分が

  韓国語版にない!のです。

  あれえ?やけに短くなってるなあ、、、と思ってみると

  言い回しをかえたどころか

  削除されてるんです!

  「なんでっ!」と夫に聞くと

  「自分のことをいわれているようで

  腹が立つから!

   自分に関わってるところは消した!」

  とふつーに言うではありませんか!

   人の書いたモンを勝手に変えるなと思いますが

   別にアンダーラインの部分が無くなったからって

   本文の主張にはたいした違いがない。

   まあ、いいか。

  でも私が書いたものが

  「韓国人の感情を刺激した」わけね。

  こっちの方がよっぽど嬉しいではありませんか。くっくっく。