日本語教室から

さくらの話

백강 문정사랑 2010. 4. 13. 17:08

 

この町の桜は今が満開です。

 昨日雨が降ってしまい、今日から散り始めてしまいました。

 

 勤め先の小学校の窓から桜だらけの山が見えます

 その桜が視界に入ってどうしても

 桜の話をせずにはいられませんでした

 (私って日本人?)

 

 

 日本の国花は桜であると

 何で長く咲いても10日くらいしかもたない花が国花なんだろうね?

 という質問子供たちにしました。

 日本だって一年は365日なのに。

 一ヶ月くらい咲く花を国花にしたほうがいいなんじゃないかなとか

 

 

 子供たちはうーんと考えてくれたけど

 答えらしい答えはでなかったですね。

 

 韓国の国家は無窮花です

 日本ではむくげといいますね

 この花は桜に比べてとても生命力が強い

 7月ごろから9月にかけて咲く花です

 そのむくげに比べると桜はとてもか弱くみえます。

 

 合ってるかどうか知らないけど(おいおい)

 私は子供たちにこう説明しました。

 

 花が咲いた姿だけじゃなく

 散る姿を日本人は美しいと思ったんでしょうね

 散る姿まで含めて花のいのちだと見てるから。

 

 一度桜の花びらが落ちていく姿をみてみてね

 すとんと落ちないのよ

 くるくるっと回りながら、吹いてくる風に

 もう一度ふわっと舞い上がりながら

 また落ちるのよ、

 こんな風に美しく散っていく花って他にないよね。

 

 人間も同じでね、ある時期だけを見て

 いい人生だったとか良くやったとか

 そんなの分かんないのよ、

 死んでから認められる人っているしね。

 偉人とかにそういう人いるでしょ。

 

 桜という花ひとつだけを見ても

 見方が日本人と韓国人でこんなに違うのよ。

 

 特に日帝時代に韓国を日本化させるために

桜を持ち込んで植えまくったと思ってる韓国人っているしね

 

 外国語を学ぶということは、

 自分とは違う観点を持った人間がいるという

 ことを学ぶことでもあると思うのよ。

 

 とか、こういう私の語学にまつわる考えをつらつらと

 時々生徒に話すのですが、

 聞いている子もいれば

 全然上の空の子もいる。

 

 こんな話、成績には関係ないから

 散っていく桜の花びらのように

 ふわりと風に流されていくのかもしれないけど

 誰かがあの日本人の先生があんなこといってたなと

 記憶していることもあるかもしれない

 

 ついつい桜のせいで饒舌になってしまった。

 

 私が学生時代の授業の中で覚えてるのは

 先生のそういう話ばっかりだったなあと

 思うのだけど。

 

 添付したイラストは私の大好きなイラストレーターの北村綸桂さんの

サイトからです。さくらがテーマの文章になぜか梅の花なんですが

 きぶんはジャパネスクということで、、、