石鹸/自然化粧品のお店(ピヌコンジャクソ)2011.6
ソウルにある有名な自然石鹸のお店 「ピヌコンジャクソ」に行って
これを機会に新カテゴリー 「インタビュー記録」を作りましたので
過去のインタビュー記録などもこっちに編集しなおすようにしますね。
ここの石鹸は ブログメンバーの まきさん みかさんが使ってみたらしいのですが
「すごくいい!」 ということでした。
うちの娘の顔ににきびが出来てきて、
毎日一緒に「アワアワ洗顔」しているのですが、
どうせならいい石鹸でやりたいので
ソウルに出たときに直接お店に行って来よう。
なんかすごいお店らしいので
できたら作ってる人にあって、直接お話を!ということで
えみこ 行ってまいりました!! ゴーo(^-^)o
同じアメーバーブログ運営の「ノンシュガー」さんが
私が来た4日前取材に来たそうです。
おそらく彼のブログにはもっと詳しくお店のストーリーが書かれていると
思うので、私は 韓国で子育てするママとしての視点で
経営者である彼女達を育てたご両親の「教育観」に絞ってお話を伺いました。
いやー 独特ですよ 「ソウルの教育ママ」 今日も閲覧ありがとうございます。o(^▽^)o
ということで、いつものように話し言葉形式で書いていこうと思ったのですが、
今回の韓国の新聞コラムこれにしてしまおうと
ちょっと硬めに書きました。
ところが書き終わったときにはっと気が付きました。
日本語で書くことにはノーチェックということでオッケーでしたが、
韓国語はどこかに送る前にチェックをしてもらってからアップする という約束をしていました。
あれー! ということは、 今週新聞のほうには回せない。
たしか彼女達、今週海外旅行だといってたし。
なぜすべて書き終わってから思い出すのでしょうか、、、、(/TДT)/
まあ、書いちゃったので、こっちに写真つきで出そうと思います。
すごく印象の良い方でしたよ。 なによりオープンマインド。
海外生活が長い方だったせいでしょうか?
「閉店後一緒に飲みにいこう」と誘ってくださったのですが、
私はソウルに行くとどうしても本屋さんに寄らずには 田舎落ちできない体質でして
行きたかったのですが、「本が買いたいので、申し訳ないですが」と。
「また来ますので、そのときに ご飯でも食べましょう」と 約束しました。
彼女がお話を聞かせてくれた 朴ヒソンさん。
お店の石鹸は多種多様です。
単なるにきびであっても、先が白いのか、赤いのか
形がどうなのか 大きいのか小さいのか によって処方が変わってきます。
石鹸のお値段はサイズによって違うのですが
何百円のものから、千円、二千円、
一番大きく作ってある薬用石鹸で 三千円足らずでした。
大きいものなら6ヵ月くらいはもつそうです。
右から二番目が 私が勧められた「美白石鹸、 皮脂過剰防止」
炭石鹸は撮れてなかったですね
左側が ローヤルゼリー石鹸
健康美人として有名な韓国の人気女優 キム・ヘスさんも
購入歴7年を超えるお客さんです。彼女もアラフォーですが
すごい素肌美人で、とある韓国を代表する若い子向け化粧品メーカーの顔です。
他にも芸能人のお客はたくさんいるそうです。
とにかく石鹸が良くて、大会社の社長から10万個の注文が来たけど、
「手作りなのにそんなにいっぱい作れない」と断ったとか
新世界百貨店をはじめとする韓国の大手から何度も拡大だの全国展開を
誘われたが入店をことわっているなど、ストーリーは尽きません。
個人経営、顔のみえる接客、最高の品質維持を守り続けているお店です。
韓国内でのネット購買くらいはしてくれるようになっているらしいですが。
ともあれ経営者の朴ヒソンさんにお話を伺ってきました。
以下、まとめた文章をどうぞ。
常識を疑うということ
ーある自然石鹸のお店ー
ソウルの淑明女大前に有名な手作り石鹸の店がある。
その店の石鹸、自然化粧品を使ったところ
「アトピーが劇的に改善した」「しみがなくなった」「にきびが消えた」という人が
友人の中で続出し、会えばその話になった。
特に5月の長期休暇に遊びにきた友人の娘のアトピー完治には驚いた。
以前赤く乾燥した肌を実際に目にしていたので、
つるつるになった肌を見たときは衝撃だった。
是非お店に一度行って見たいと思っていたので、
先週ソウルに行った折、時間を作ってお店に足を運んだ。
すでにネット販売もやっている店であるが、
できることなら経営者に会って話を聞きたいと思った。
ー大量生産ラインに載せないこだわりー
このお店の経営者は40代の双子の姉妹である。
2003年の創業だが、ここ何年かお店の成功ストーリーと石鹸の良さは
多くのメディアで紹介されている。
有名芸能人のユーザーが多く、有名百貨店など
大企業からフランチャイズ、全国展開の話が嫌になるほどもちこまれたが、
お店の主旨に合わないということで個人経営を貫いている。
私はソウルに上がった折、連絡もいれず閉店間際に飛び込んでしまった。
妹の朴・ヒソンさんが一人で店番をしていた。
「話を聞きたい」という私の頼みを受けて気持ちよくお話を聞かせてくださった。
製品製作担当は職人肌のお姉さん。
話上手な妹さんは営業担当だそうだ。
石鹸製作のきっかけは、お姉さんのイギリス留学だったそうだ。
石鹸を売って留学経費の足しにしようと、
お姉さんが独学で本一冊をテキストに勉強し始めたという。
実は彼女達のお父上は元外交官である。
そのため幼いときから海外経験が多く、
海外ではインターナショナルスクールに通っていたそうで
お二人とも英語の能力が高い。
その能力を生かして、韓国の大企業で待遇のよい仕事についていたそうだ。
すでに新聞記事でそれを知っていたので、
留学費用を自分で工面しようとしたお姉さんの行動が
私にとっては不思議だった。
もしこれが日本人の家庭であれば、そうも思わないのだが、
韓国人の余裕のある家庭が子供に留学費用を捻出させるというのは
不思議に思えた。
「ご両親はどういう方針でお二人を育てられたんですか?」
「一般の韓国家庭とはだいぶ違っていたと思います。
小さい頃から勉強しろと言われたことは一度もありませんし、
それよりは自分の身の回りのことは自分でできるようにしつけられました。」
「それは本当に韓国人の大部分の家庭と違いますね?」
「ええ、友人達の家庭とも相当違っていたと思います。
私の幼かった頃は、まだまだ子供は男の子じゃなけりゃという時代で
、家の子供が女の双子だけなんて、
本当にほめられたものではなかったはずなんです。
でもうちの家では、女の子だからどうだとか、
男じゃないからダメだとか、
そういったことは一切いわれなかったんですよ。」
不思議の謎が解けた気がした。
韓国は日本と違ってモノづくり職人さんが
尊敬を受けにくい国だ。
韓国最高エリートの令嬢であるお二人が、
大企業の英語を生かした勤めを辞めて
「自然石鹸の店」を開くということを、
ご両親が反対しなかったということも、不思議の一つだった。
そして彼女達が製品に高い評価を受けながらも、
決して大量生産に乗り出さない理由もどうやらここにあるらしい。
一貫して大企業の誘いに乗らないお姉さんは、
とにかく「最高にいいもの」を作りたいのだそうだ。
質を落とさないため、すべて直接目で見て、手で触って、
自分が直接仕入れてくるという方法で原料も購入している。
大量生産するとどうしても目の届かないところが出てくる。
利益を上げようとすれば、必ず原料の質を落とそうという話がでてくる。
だから店は小さくても、お客さんの顔をみて、お客さんの話をきいて、
その人の状態に合ったものを売ってあげたいのだという。
そしてそのお客さんの肌ががきれいになって
喜んで再来店してくれて、
ずっと付き合っていけることが彼女達の喜びだそうだ。
日本人観光客がたくさん来店する昨今、
申し訳なくて仕方ないという。
「自分達は英語はできるけど、日本語は出来ないんですよ。
もっと話をきいてあげられたら、
その人の肌にピッタリ合ったものを選んであげられるでしょう。」と。
なんとこのお店、バイトも雇わず、お二人がお店を空けるときは
完全に閉店にしてしまうそうだ。
製造もできないからネット販売もお休みだ。
売ることが第一目的ではなく、
最高にいいものを世の中に送り出すことに主眼をおいているからである。
長い目で見れば、それが最も利益を生み出す商売の方法であるのは、
本当は誰もが知っている。
しかし実践することは簡単なことではない。
現在でも繁盛しているが、これからも支持されていくこと間違いないお店である。
私は朴・ヒソンさんにお礼をいって、自分の石鹸を選んでもらってお店を後にした。
今年の3月に元農林水産部長官で現在ハンナラ党最高幹部の
鄭雲天氏の奥様崔敬仙女史(チェ・キョンソン女史)をインタビューした。
日本語で書いている教育ブログで紹介するため
崔敬仙女史の教育観を伺ったのだ。
そのときも女史の言った事が、一般に韓国で言われている「教育観」と
大きく違うと思ったものだった。
女史は「子供は育つもの、親が手をいれて葉っぱを引っ張り出すものではない」
「そのために子供を観察する、ひとりひとりを見てあげるという過程が必要である」とおっしゃった。
ついつい子供に介入してしまい、干渉し命令してしまうのが
一般的な韓国の母親ではないだろうか。
自分も韓国で子育てをしている母親であるが、
教育にあまりにも積極的な韓国の母親には同調できない部分がある。
「待つ。」「観察する」「芽が出るのを待つ」
そういうことが一番大事だという韓国の母親は正直あまり会ったことがない。
「ホントは大事なんだけどね」と言う。
崔敬仙女史の意見が正論であることは誰もが認めるだろうが、
「そうは言ったって現実は違うわよ」
「学校で付いていけなくなったらどうするの?」
そんな声が聞こえてきそうだ。
商売だったら「きれいごとじゃ食っていけないじゃないか」
そういわれるかもしれない。
理想論のように言われて来たことを、
心から信じて地道に実践した人のサクセスストーリーを最近よく目にする。
この何年かそういった方が多く世の中に出てきて枚挙に暇がない。
崔敬仙女史も朴・ヒソンさんもその中の一人であるが
日本で言えば、奇跡のりんごの木村さん、ちょっと古いが水の波動の江本勝さん。
彼らが掴む成功は、普通の成功ではない。
桁はずれの成功なのだ。
彼らの共通点は活動が自国だけに留まらない。
全世界から「お願いですから来てください」
というオファーが引きもきらない。成功のレベルも常識をこえているのだ。
常識といえば、私達が普通に持っている「常識」を疑ってみないといけないようだ。
韓国や日本のように、一言語を共通に話し、似た外貌をもった東洋人が大部分を占拠する国で、人と違うことをする」ことは恐怖である。
しかし「常識教」の信徒になったところで、
この「常識教」すぐに教理を変えてくるのだから、妄信してはいけない。
「自然石鹸づくり」店の朴・ヒソンさんの話を聞いてますますそう思った。
「みんなが実際にやっている」ことと「みんながやっていると思われている」ことは
実際には違うようである。