韓国のお墓をつくる(1)2011.7
えみこです。
先週、家内制小規模本売りがやっと一段落したと思ったら、
夫の身内に不幸がありました。
直接、葬儀は行けなかったので、せめて近場で行う埋葬だけにはと参列しました。
そちらで韓国のお墓「土饅頭式」のお墓をつくる過程を
見せてもらいましたので、ここに紹介します。
韓国は伝統的に遺体を土葬しますが。
墓地の費用・管理などを考慮すると、現在では土葬は家族に」負担が大きく
だんだんと韓国でも火葬が一般的になっています。
今回亡くなったのが、夫の母のお姉さんです。 80代の半ばでした。 大往生といってもいいですね。
参列する身内たち。
韓国は梅雨で雨続きなのですが、埋葬はおかげで天気の良い日にあたりました。
この日を迎えるまでに、遺族は3日間、昼夜なく、弔問客をお迎えしていたはずで、
その疲労を思うと、実に「皆様誠にお疲れ様でした」なのです。
私があるご遺族に、話しかけると「えーと、今日って何日だったっけ?
葬祭場の中で何日もいたから、もうすっかり曜日感覚が麻痺しちゃって。ははは」
といっていました。
さもありなん。
ラストの日、午前10時に遺族が、韓国のど田舎の山中の、お墓に並んでいます。
ここは、ソウルから3時間かかるので
おそらく午前5時か、遅くとも午前6時には
「遺体巻き巻きの儀式」 (本当はそんな名称ではありません)
を終えて出発してきたはずです。
泣いて泣いて3日間泣き尽くしているはずなのに
この「遺体巻き巻き」では、やはり最後のお別れということで、みんな泣くんですよ。
そこにはもう「泣き女」もいないのに。
男性達は黒いスーツ姿に、腕章をすることで、遺族であることをアピールします。
女性達は、黒い葬式用のチマチョゴリでした。
こういうものは、自分が用意しなくても、すべて葬祭場にあります。
「黒い靴下」などもすべて用意してあります。
あとですべて請求書に記載されて来ますが。
とにかく遺族が急いで葬祭場に飛び込んでもなんとかなるようになってます。
では、、埋葬の説明に移ります。
お棺には赤い布が掛けられて運ばれてきました。
その赤い布をはずして見ると、
お棺全体が、白い布でところどころ結ばれていました。
あらかじめ掘って置いた穴に安置します。
この穴はちょうどお棺が納まるくらいのサイズでした。
義父のときの穴は、もっと深くて大きな穴でしたが、穴にも女性用と男性用が?
ここで、お棺の上におかれている四角い紙に注目。
お棺が穴に納まった後、
人夫さんの親分さんが、お棺のちょうど頭が安置されているあたりで
この紙を三回ほど時計まわりに回して納めていました。
あれは何の意味があるんですか? と横にいた方(誰だか知らんが)と聞くと
「地の神様(タン神)にたいする挨拶で、埋葬のとき、伝統的にするものです」
というお答えが。
「 あの護符のようなものは、故人の宗教によって変わったりするんですか?」
と聞くと
「いや、アレはどなたも同じはずですよ」
ということですが、 同じ韓国でも北部と南部では違うかもしれません。
親族の方たちが、土を掛け始めます。
ある程度遺族の手で土がかぶさったら、後は機械と人夫さんの仕事です。
ここは全羅北道の田舎の山の中なんですが
何故この場所が選ばれたかというと
墓地から見える山脈が決め手だったそうで。
墓参りには超不便な場所でした。
道らしい道がないんですよ!途中に。
傾斜30度(気分としては45度)くらいの未舗装の坂道を
駆け上がっていかないといけないし。
韓国は隠宅風水、つまりお墓の場所を選ぶための風水がとても発達した国なので。
この葬祭儀式のおおがかりさを見ても、「埋葬」ということを
実に重んじる国だということがわかります。
ではどんな素晴らしい山脈の元に埋められたのかということで
写真をとってみましたが
曇っててよくわからん、、、、
続いて、こんもり土饅頭の作業過程にうつります。つづく