洗脳を解けば、人生はすべてうまくいく
万能博士 脳科学者 苫米地英人さん2010年出版の本です。
この方は、超頭がいいので、
あちこちに、すごいことが、さらっと書いてあります。
おいおい、そんなこと簡単に一言で片付けてしまっていいの?
と思うくらいです。
こんなことが書いてありました。
釈迦の高弟たちが、釈迦の教えや言葉を文章にするため集まっている時、
釈迦は
「あなたたちが残そうとするそれらは
私の指にすぎないよ。
大事なのは、私の指を見ることではなくて
私の指が指すところを見ることだよ」 ( 本文 218ページ)
この釈迦の指差すところが「空」の世界です。 束縛から覚醒するところなのです。
という話を紹介しています。
「地球の歩き方 ニューデリー編」 を読んでも
インドに行ったことにはなりません。
「JTBインド編」 と読み比べてみても、
どちらがいいのかいろいろ研究しても、
やはり実際に行って見ないと何も始まらないのです。
現実の街は日々変わっていきますから、
行ってみたらレストランがなくなっていた、電話番号が変わっていたということも当然ありえます。
私は現代には、現代のガイドブック・お経が必要だと考えています。
旅行のガイドブックがその年の情報を加えて
毎年改定されるように、お経ももともと書き換えられることを前提にかかれたものです。
2011年版聖書 とか 2011年版コーランとかが
本当は必要で、何千年も前に作られた当時の常識で書かれたもの
一字一句に拘泥する必要はないということですが、
そんなこといったら、既存の宗教なんか一体どうしたらいいのでしょう!!
指の示す方向を見よ ですからね。
この人、読書に要求するレベルがすごく高い!
何しろ
アダム・スミスの 「国富論」と
ダーウィンの「種の理論」と
ケインズの「雇用と利子および貨幣の一般理論」と
マルクスの『資本論」と
カントの「純粋理性批判」と
日本国憲法と六法全書の民法と刑法と商法くらいは、最低読んでおいてね、
とくに日本国憲法は暗記基準で
とか軽くいう人ですし、
しかも「資本論」は日本語訳がうまくないので
英語かドイツ語で読んだ方がいいとか
(最初の5冊は、現在ではすべて間違っていることが証明されているけど
という付け足しまであります。)
なんかフツーじゃない、これを普通の人ができると思ってるあたりからして
きっと相当変人
きっと実際会ったら、すごく変わった先生だろうと思います。
この先生ある時期からものすごい多作でどの本も似た内容が入ってたりするのですが
それでも、こういう「ものすごく知性の高い人が書いた文章」を読むのが
心地よくてついつい買ってしまいます。
肩書きがやまほどあるのですが、仏教に造詣の深い方のようで
その中になぜか「 天台宗ハワイ別院国際部長」 という名称まであります。
なんじゃこりゃ?
ほとんどの人は、自分という固有の自我があると思っています。
つまり「自分はいる」と思っているのですが
いるというのは幻想かもしれません。
自分を定義しようとすればするほど、
自分ではないものを語らなければならないようになります。
最後は宇宙を語っているかもしれません。
自分を語れば自然に「自分以外のもの」を語っているのです。
自我は定義不能なのであり、それを「空」だと考えてください。
もし この考え方を自分が受け入れることができたら
「自分を変える」なんてことに、苦しむ必要はありません。
私を作ってるのは私を取り巻く環境と過去(記憶)なので
住む家を変える、友達を変える、夫を変える(!)
お金の使い方を変える、 などの具体的方法を持って
人は現実的に「変わる」ことができます。
自分は元々、関係性の中にしかないので、真ん中のところを触らなくても良い
環境から変えていけばいいということですし、それが一番効果があるということです。
過去(記憶)を変えるというのは、そうですねえ 最近では ホ・ポノポノなんかもありますしね。
まあ、とにかく、すべてのことを さらりさらりと書いてある。
こんなこと当たり前でしょって感じです。
この先生の出版した
「お金もうけ」の本
「自己啓発」の本はもう一体何冊? 100冊超えてるんじゃないだろうか?
ちょっと前に 「教育書」まで出てる。
そして売れてる。
私はこの人に 「夫婦愛の本」を書いてほしいと思うんだけど
どの本を読んでも、そのヘンがあっさりしている。
奥さんも子供もいないのかと思ってたら、わずかに
「うちの妻は、、」とか「うちの息子は、、」 とか書いてある。
申し訳ないが、頭の中で家庭の占める割合はあまり多くないように見受けられる。
夫婦が仲良くなるためには、みたいな記述もあるんだけど
なんか、あまり深みに嵌らないんである。
「自我」が存在しないとしたら
「私」は関係性の中で生きる存在だとしたら
それを見据えての現在の一夫一妻制に於ける「幸せな夫婦」 というものは
一体どういう形になるのだろうか?
「結婚」という形態を選択したものとして、すごく興味がある。
それに脳科学的な答えってあるのかしら?
常に配偶者が、安定的に家庭にいるというのは
人間に安心感をもたらし、リラックスが最大限になった状態で
個人の資質が最大化されるという利点はあると思うけど。
(家庭がうまくいっている場合)
お釈迦様って、、、 妻帯してないわよね、
王子さまの立場を捨てて出家したんだから。
イエス様も、 してないよね。
ソクラテスなんて 「悪妻が私を作った」っていうくらいだから
夫婦関係良くなかったわけで。
夫婦というものについて「濃ーく」書いた本を
読みたいと思うので、
苫米地先生、できればよろしく