こんなこと、あんなこと

言葉は一度出したら戻らない?2011.12.

백강 문정사랑 2013. 9. 11. 10:44

子供たちの試験も終わって、


久々にのんびりした土曜日。



韓国の小学校は2012年度から


土曜日を全面的に休日にしていく方向だが


今年まではほぼ隔週で学校に通っている。



本日は休みになる土曜日


遊ぶ土曜日 ノヌン トヨイル  略してノルト




 我が家の土曜の午後は


 中国語のレッスンの時間に充ててるのだけど


 本日は先生の都合で午前に終わったので


 お昼からはのんびりー まったりー。


 

 子供たちと一緒に暖炉の前でねっころがって


  DVDを見ていた。



  名探偵コナンの2011年の劇場用作品 「沈黙の15分」


  
ソウルの教育ママ


  雪山が舞台となっている。

 
ソウルの教育ママ


 


 なにげなくボーっと見ていたのだが


 ある台詞にびっくりして飛び起きた



  ドラえもんに、「ジャイアン」と「スネ男」がいるように


 コナンには「けんたくん」と「みつひこくん」がいる。



  映画の中で、けんたくんとみつひこくんが


 言い争いを始めたとき、コナンが


 「一度口から出てしまった言葉は


  もう一度戻すことができないんだ!」



  といった(ような気がする)


 とにかく、コナンは二人の喧嘩の仲裁で、そういう内容の言葉を発した。




 日本にいる時はこういう話をよく耳にした。


 言葉と言うのは一度出でしまったら、


 口に戻すことが出来ないから


 口にするときは、気をつけて、


 出してもいいことか悪いことか


 考えてからいうことだと。




 その上に、こんな忠告を受けたことがある


 私が韓国にお嫁に来るとき、


 とても可愛がってくれた私の叔母の一人が忠告してくれた。


 「えみちゃん、お嫁に行ってから、


 ぜったい言うたらあかんことがある。


 それはな、


 旦那の家族のワルクチや。


 旦那が自分の口から『うちの親父アホやで』と言うたとする。


 えみちゃんも、そう思うたとする。


 せやけど、ぜーったい、えみちゃんの口から


 『お父さんアホやなあ』と同意したらあかん!


  それをいうたら終わりや!


 ゆーたらあかんで! 」


 

  

  という言葉でもって送り出してくれた。


 私はその話を聞いて、ふーんそうか、


 気をつけなあかんな くらいにおもっていたのだが。



 韓国に来て、ビックリしたのが


 ここは言い放題の国やった、、、、


  

  ということだった。


  

  そんなこと言うたらあかんで のストライクゾーンに入る言葉を


  皆さん平気で軽く口にする。


 そして、私から見たら「人間関係、終わったな」


と思えるほどの罵詈雑言を


 お互いに浴びせながら、


ほとぼりが冷めた頃には


また仲良くなっているという


信じられない姿をたくさん目にした。



  私自身の夫婦喧嘩でも


 夫が頂点に達して怒った時


 「お前の弟はビョンシンセッキやー!!」と私に言い放ったことがあります!



  

   ビョンシンセッキの日本語訳は、、


 まあそうですねえ、状況にもよりますが、


 これを面と向かって言われた場合、


 その後仲良くするのが難しいレベルのワルクチです。


  

  私は叔母の教えで、


 「どんなに喧嘩しても、相手の家族のワルクチを言わない」と


 いうことが、頭にあったのですが、



 夫は喧嘩モードに入ると、


 オキテ破りの罵詈雑言羅列!!


 

 いや、韓国人の旦那の方は、


 ヨメの親戚のワルクチを言ってはいけないなんて

 

  縛り自体最初から存在しない!!



 私の方も


 「この人間以下の人間めー!! 宇宙人かよ?


 人間と結婚するなー さっさと宇宙へかえれー!!


 あんた、自分のこと、まともやと思うとるんかい? 」


  

 


  でも、彼との喧嘩の責任は、どうしても彼の家族にあると思えないので


 (あくまでも本人の責任)


 べつに抑えてるわけではないのですが


 彼の身内のワルクチは出てきません。


 そういう意味でガマンしたこともありません。



 配偶者の身内云々という枠を超えるも超えないも


 言いたいことを言わずには、


 収まらない韓国人というのを見ていて


 どうも韓国人には


 「言葉は一度口から出してしまったら挽回できない」


 なんて考えはないのではないか、、、


 と思うようになりました。



 ここで長く暮らして、


 どうも私もそういう意味での韓国人化が著しく


 ガマンが出来ないことには、最後まで


 「ひどいじゃないのー!!なんでですかー!!」と

 

 詰め寄って、最後まで自分の思いを口に出して


 という方が、よっぽど楽だなあと、、、


 いう思いでここしばらく生活してきたので


 イキナリ、コナン君が



 「一度口から出てしまった言葉は


 

 

  もう一度戻すことができないんだ!」


 

  とか言うもんだから、ビックリしてしまいました。


 そうやなあ?コナン君。


 

 君のファンが山ほどいる韓国では


 ちょっと様子が違うみたいやけど。


 



 

  なんとなく、言葉のことで失敗しても


 それを上回る言葉を


 情熱と愛と誠意でもって語れば


 人は理解してくれる! 


 ということの確信の方が韓国生活を通して


 個人的には強くなってしまったようです。



  日本は「言霊」の国ですからね、なにしろ。


 いや、韓国にも「言葉が種になる」ということわざが


  あるにはあるんですが

  

  あんまり力がないですね、、、



  

 「実るほど、こうべを垂れる稲穂かな」という言葉も


 私は韓国にないのだと思ってました。


 みんな、根拠も無いのにすごく偉そうだから。


 小二の国語の教科書でその記述を見つけたときは


 死ぬほどびっくりしました!!

 

 あったんかい!!