韓国伝統結婚式2012.3.31
去年の夏頃にたくさん
記事をあげた
コチャンの「農楽伝授館」で
伝統結婚式が開かれました
新婦がこの館の職員さんなのです
夫が呼ばれたので私たち家族も引っ付いて行きました。
垂れ幕が!
ここも田舎の廃校を利用して作られた施設です
校庭は車でぎっしり
学校の外の道路にもずーっと車の列
いったいどれだけの人が来たのか!
新郎新婦二人とも地元の人です
当然、結婚式が始まる前から
農楽のにぎやかな音が鳴り響きます
用意された椅子にはずらーっと参列者が
参列者にお礼をいってまわる新郎
結婚式の用意がととのった膳
近寄ってみると
やっぱり生きてた! この鶏たち。
足と羽を縛られていました。
チマチョゴリまで着て参列してるのは御親戚の方
後ろのほうにはビュッフェのテントとテーブルが用意されてて
好きにに食べてね という感じ
式の前に、この農楽伝授館の講師たちによる
舞台が披露された。
私が今まで見た「大学生サークル」の生徒たちによる演奏とは
レベルが違う。
彼らは「芸人」だった。
足取り、顔つきからして全然違う。
見せる芸であることを意識している人の顔だった。
いくつかの舞台のあと
いよいよ伝統結婚式が始まった。
とても口上のうまい司会者が立ちました。
プロではないようですが、とても言葉滑らか
そしてなにより感じが良い。
手前左に座っているのは
新郎のご両親
向こうが新婦のご両親
新郎登場
新郎の友人3人に抱えられての登場です
新郎は今年40歳だそうです。
ようやく結婚できる!
この喜びを皆様分かち合ってください!と
司会者がなんども強調します。(笑)
降ろして終わり!ではありません
新郎は騎馬戦スタイルのまま待機です。
司会者が
「チャンモ二ムー!!出てきてくださいーい!」
と呼んで
新婦のママを引っ張り出します。
あと新婦の友人三人くらいも呼んで
この「新郎と友人に酒を飲ませておつまみもってきて」
といろんなことをやらせました。
新婦の友人は
「ビール、ビール あ! この肉貸してください!」と言って
ビュッフェ客から皿をもらっていき
新郎の友人の口に運んでいました。
ようやく終わって
新婦登場
新婦の登場に司会者は
「ああっ!この花嫁全然顔を隠しません!
花嫁はもっと顔を隠すもんです!
もっと隠してください
恥ずかしくないんですか?
現代の新婦は顔を隠さないようです!
よほど顔に自信があると見えます!」
とアナウンスします
客席大笑い。
しずしずー と両脇を支えられた花嫁が
登場して
写真を撮っていた私の横に
『写真を撮ってもいいですか?」 と聞くと
「うん、うん」
懐の赤い紙が気になります
「それなんですか?」と聞こうとしたら
司会者が、このおじさんを中央に呼びました。
大学の先生でした
この結婚式の主礼のような役割でした
(ここには主礼はたたないのですが)
このおじさんが、いえどこかの大学教授が登場すると
横に控えていた楽団に司会者が合図を送り
パオーん と伝統楽器が鳴り響きました。
おじさんは、まず祭壇に向かって三度の礼をしました
そしてそれが終わると
参列者の方に向き直り
新郎新婦の経歴を述べ、
この婚礼の喜びを代表して語りました
そしてそれが終わると
例の赤い封筒からかきつけを出して読み上げ
最後には
この赤い封筒と一緒に火をつけて燃やしました
この後、新郎新婦には椅子が用意されました
司会者が「この二人を座らせてもいいですかー?」 と参列者に聞いて。
「いいよー!」 との声が返ってきました。
さあ、エンターテイメントです
新婦の友人らしいパンソリ歌手たち
「皆様 合いの手をお願いいたします!
オールス! といえば、オールス!
途中で イエーップダ (綺麗だ)も大歓迎でございます!!
今日の演題は
この晴れの日にふさわしい「春香」でございます!」
ということで
春の空に高らかに声を響かせてくれた
が、新郎新婦を放っておいてくれるわけがない。
踊ってください! ということで
二人は踊るのですが
新婦はほぼ舞踊家レベルの踊りを見せてくれたのに
新郎は ロボットのようでした
新郎はこっちの世界の人ではなかったのですね
春香の次の演目である「 カクシプル」という演目では
また前に出てきて
パフォーマンスしてね。と引っ張り出されます。
カクシというのはお嫁さんのことなのですが
『カクシプル」というのは
カクシに火をつけろという意味で
その言葉が出るたびに
新郎新婦にキスしてね というオーダーが出ました。
新郎新婦 忙しいこと 忙しいこと
この結婚式、今まで見た伝統結婚式の中で
最高に面白い!
参列者がみーんな知り合いで、
地元の人がたくさん寄ってきて
そのせいかな?
笑い声まで暖かいような気が。
はい、次は新郎が新婦を背負って参列客の前を一周という
お決まりのやつですが
今回の新婦はちょっと違います!!
なんとこの式では
「新婦が新郎を背負って一周します!」
ということで
参列者は
「ええー!!」
みんなカメラをもって駆けつけます。
せーの!
背負ったー!!
すごいぞ この嫁!!
やんや やんやと喝采が起こります!!
そのあと フツーの結婚式のように
新郎が新婦を背負って一周しました
まだエンターテイメントは
終わりません!
各国からこの結婚式を祝いに
祝賀大使たちが来たということで
民族衣装を着た女性たちが
並びます
ベトナム、インド、モンゴル 日本からはるばるここまで来てくれたそうで
右端の女性はベトナムからきた
ウォルナンサムさんだそうです!
ちなみに韓国語でウォルナンサムというのは
これですが
米の麺フォーについで韓国でよく知られているベトナム料理です
つまりこの外国人女性は『仕込み」であって
新郎新婦友人の韓国人女性です。
日本から来たという設定の浴衣を着ている女性に
「日本人ですか?」と私が日本語で話しかけると
「わたしは韓国人です」 という返答が。
浴衣が短かったので、着方は
バカボンのようでしたが
とても可愛い人でした。
うちの夫は「へえー李花女子大卒なの?
今中学校の先生?
仲良くしようねー!!」
とまた鼻の下が土に着きそうなくらい伸びていました。
またかよ。(◎`ε´◎ )
そして、最初の「赤紙のおじさん」がまた登場します
祭壇に置いてあったつがいの鶏が
前にだされました
捕まえた方に鶏を差し上げます!
ということで、参列者たちの目がキラリ!
子供は12人!
千年万年よく暮らせ!
と司会者が呼びかけ
同じ言葉を参列者も復唱します。
鶏の足の紐はそのまま、羽の紐だけはずして
参列者に向かって放り投げました。
とったあー!!
捕まえたのはこの方
ちょっと鶏見せてくださいとお願いしました。
「いいよ」 と袋をあけてくれたものの
鶏がものすごく怒ってる!! 殺気立ってて
おーこわ!!
参列者に米が配られました。
最後に新郎新婦に向かって投げてくださいと。
私も一掴み
最後に新郎新婦が並んで参列者にお辞儀をします
ご両親も。
参列者が米を放り投げ
無事に式はおわりました
とても楽しいお式でした。
伝統結婚式ってしんどそう と思っていたのですが
こんな式ならいいなあ と思ったのでした。