こんなこと、あんなこと

自分から謝りますか?2012.3

백강 문정사랑 2013. 9. 16. 13:09

先日ある方からこういう質問を受けました。


  「そちらの国では、何かトラブルが起こったとき


  自分から謝りますか? 謝ると自分のせいにされてしまうので


  謝ってはいけないという教育がなされていますか?」


 という内容でした。



 私はちょっと考えて


 「韓国でも日本の道徳教育と同じようなことが学校で教えられます。


 しかし、『謝ると損」という損得勘定に加えて


 「自分から過ちを認めて謝る人」という存在を


 日常で目にすることが韓国では少ないため


  「自分から謝る人」は多くないように思います。



  例えば満員電車の中で私が誰かに足を踏まれたり


  かさの先で足を突かれたとします。


  そうすると経験的に相手の韓国人が一番先に言う言葉は


  「大丈夫ですか?(ケンチャナヨ)」が多いと思います。


   この場合、明らかに相手に非がありますが、それでも ごめんなさいが


   日本人のようには簡単に出てこないと思います。


  「痛いー痛いー!」を連発したところ


  やっと向こうの口から出るという感じです。



 と答えました。


 あくまでも私の個人的感覚ですが と付け加えて。



  そしてこのことで

 

  在韓日本人のママ友に


 『これどう思う?」と聞いてみたところ




 「うーん、 謝罪はともかくさ、 「ありがとう」はホントに


  人の口から簡単にでてこないよね。若い人はともかく、年寄りからは絶対。


  韓国って 日本みたいに挨拶が習慣になってるところじゃないから


  

  だけどさ


   年よりが子どもに


  「ありがとうって言わないのか?」とか


  『挨拶もしないのか?」とか


 『ただいまっていわないのか?」



 っていう年寄りからの要求はすごく多いよね!


 自分では言わないのに


 目下のものには要求するのよね 」




  私は笑ってしまいました。


 ほんとにそうなんです。


 

 うちの家のお隣のご主人は (退職した公務員)


  自分から 「アンニョンハセヨ」と挨拶することは


  まずありません。



  私が「アンニョンハセヨ」というと


  「アンニョンハセヨ』が返ってくるかというとそうでもないのです!


 そのおじいさんは


  「ネー(はい)」 と返すのです。


 

  ここに住んで2年が経ちますが


 一度もこのおじいさんが私に


  「アンニョンハセヨ」といったことは一度もなくて


 いつも挨拶を待っている人です。



 「年寄りだから自分からは言わない」もんだ といっても


 

 「自分からきちんと挨拶する腰の低さ」をもってるお年よりもいます。


大体そういう人は社会的地位の高い方ですが。



 何かの拍子に私が挨拶せずに通り過ぎると


 このおじいさんは


 私に「ネー(はい)」 といいます。


 『ネー」は普通、挨拶ではありません!返答です。

  

 この人は『ネー」しか言えなくなっているのです。


 (ジジイ!もういっぺん学校行けや!!


 勉強しなおして来い!)


 



 もう、この家族ではこれが習慣になってしまってて


  このおじいさんの娘息子、40代の二人も同じです。


 (この二人は、ある日イキナリ配偶者に


  出て行かれたという共通点があります)



  絶対に二人とも『ネー」です。


  ここには自分から挨拶してはいけないという家訓でもあるようです。



  その孫である中学生の彼にまでそれは伝染しているようです。



  「ああせい」、「こうせい」と指図する方向に人は向かえない


  それを言ってる人の行動を模倣するようになるんだという


  恐ろしい実例です。


 

    

  つまり子どもに勉強させるには


  『勉強せい!」 とうるさく子どもに言わずに


 おとなが率先して「勉強する」ことが一番いいのでしょう