桜の散った空に2012.4
私の住む地方は、
先週末の暴風で
桜がほとんど散ってしまいました。
ひらりひらりと舞い落ちる桜じゃなくて
風で木からもぎ取られるように飛んでいった
超スピードの落下でした。
木の下に花びらが落ちずに、
かなり離れた水溜りに集まってたりして。
さくらも、韓国ではゆっくり舞いながら
落ちてもいられないようです。
私は桜の散った季節になると
どうしても思い出してしまうことがあります。
それは「五体不満足の思い出」という記事で
過去にこちらのブログにあげた内容です。
桜の散った頃、我が家に遊びにきた韓国人の友人が
その翌日に急逝したのです。
彼はまだ50代でした。心臓麻痺でした。
もちろん奥さんも子供さんもいます。
大切な友人がいきなりこの世を去ったことが
つらくてつらくて、その当時
何を見ても涙がこぼれました。
ようやく平気になったと思ったのですが
今年の桜をみてもやっぱり思い出して涙が出ます。
まだだめか。
先日、夫ともうほとんど残ってない夜桜を見に
手をつないで散歩した帰り道も
亡くなった友人のことを思い出してしまいました。
私は夜空を見上げて
『お元気ですか?」と問いかけました。
そうするとその見上げた夜空に
大きな鳥が羽を広げて飛んでいました。
翼をはためかせることなく
ただ風にのって泳ぐように空を舞っていました。
彼が
「僕はこうして自由に飛んでいるから大丈夫だから」と
返事をくれたような気がしました。
ただ見上げたら、大きな鳥がそこにいただけのことなのですが。
私は暖かい手で繋がった夫に
「今ね、、、」とそのことを話しました。
そうすると夫は
「そうか。」
とそれだけ。 いつもは饒舌な人なのですが
こういうことには、
あまり多くを言わずにそっとしておいてくれる気の利いた人です。
うちの夫はそのへんの空気を読むのがとても上手い。
わたしは心の中で夫に
「ありがとうね、、」の気持ちを送ったのでした。