益山(イクサン)の弥勒寺址2012.10.27
ついつい後回しになって
アップできずにいたのですが
今月の頭に全羅北道益山(イクサン)の弥勒寺址を
たずねましたので
そのことを紹介します。
こちらは益山市の観光案内ホームページです。
http://www.iksan.go.kr/04jp/tourism/tourist/01/index.jsp
この時代の塔の遺跡というのは
韓国各地にいくつかありますが
大きさといい、保存度といい
この益山の弥勒寺は、その代表的なものです。
こうして写真で見ると
全部おんなじように見えますが
私が旦那に引きずられて
現地にいってみると
あれ?大人の背よりちょっと高いくらい という
塔というより灯篭??とでも言いたくなるような
かわいいものもありました。
その中ではこの益山のは白眉でしょう。
これがかつて このような姿だったろうと
いわれている百済時代の弥勒寺の姿
左端の塔が現代まで残っておりまして
この益山の観光名所となっておりました。
その姿は
こんなだったのです。
これは模型ですけど
こういう形でここにあったのです。
色もまさにこんな感じ
これは当時の写真です。
このときに見たかった!
日帝時代の調査でも
倒壊の恐れがあるとして
後ろから固められていました。
こんな感じで
しかし現代でも倒壊の可能性ありと
現在は、全面解体して再建工事中。
ところがその工事中に
下から古代の遺物が発見され
話題になりました。
たしかそれが2009年のこと
ここがその宝物を展示している展示館
行きは夫に連れてきてもらったのですが
旦那はそのまま講義に直行。
帰りは自分で帰ります。
これが町の中心に帰るための
バスの時間表
このように町の中心に向うバスが
あるにはあるのですが
ご覧のように、多いときで一時間に二本くらいの本数。
それもあんまり時間が正確ではないのが残念。
ここに限らず韓国の地方の文化遺跡を見学する時に
ついてまわる交通の不便さの一つです。
田舎観光は自分でまわせる車があるのが一番早いです。
「観覧料いりません」 と書いてあります。
入場無料だったんですね。ここ。
また。最近日本人観光客が減っていてそうなのか
日本語パンフありますか?と
案内書で聞くと
「えーと。たしかあったはずなんですけど、、、」
とごそごそと探してくれてようやく見つけだすというのも
最近の観光地のお約束なので、寂しい、、、、
まっすぐ歩いて宝物展示館に。
はいると映像での説明室がありますが
平日なので がら~ん。 だれもいない。
えみこ貸切。ありがとうございます。
寺の屋根を飾っていただろう飾り瓦
一番の目玉はこれらしい。
百済時代の香炉としては
大変めずらしい特色をもつものだそうです。
大体百済の香炉っていったら
どうしてもすぐにこれを連想しますね。
扶余の百済金銅大香炉
どっちにしても「本物」はここにはなく
ほとんど模造品でした。
現物があるとしたら国立博物館かしら??
そとにでて解体現場を見学する
遠くから見えるのは
想像図どおりに復元された石塔
この塔に関して
夫と一緒に文句を言った。
”なんかキレイすぎて、遺物って感じが全然しない。
どっかの模型の拡大版をみているみたいだね”
やっぱりこれでしょう
過去の弥勒寺址の写真の色を見てください。
このふっるーい感じが良いのですが
まずは解体現場から
あの建物の中で、塔の解体復元作業が進行しているらしい。
途中でこんなのもある
支柱の遺物だという。
建物の右下に、入り口がある
観覧路と書かれている。
なかに入ると
石はすべて取り除かれていた。
相当上まで登って見学できるようだ。
ここから2009年に発掘された遺物は
こんな風にして発見されたんですよという
展示があった。
作業に関わっている人たちは
大騒ぎだったろうなあ。
解体された石が
大切に並べられている
これから復元しないといけないから。
こっちの石塔は
中にはいれるようになっていた。
のぞいてみると
こんな感じ
門の取っ手が
これって、たしかさっき香炉についていた模様と同じ。
あれをもとに復元したのかもしれない。
風が吹いて
澄んだ鐘の音がした。
あたりを見回すと これだった。
一層ごと軒に鈴がつけられてて
それは最上段まで 続いていました。
風にあわせて鐘は揺れ
その度に軽く
シャラランシャラランと気持ちの良い音が響きます。
だーれもいない 古代遺跡
向こうは近代建築一つ
見えないなだらかな低い山
いいお天気に恵まれて
遠足に来たような気分になりました。
復元されたらもういちどちゃんと
見学したいものです。
是非古代色そのままに再現お願いします。