涙の体育祭2012.10.19
季節がいいので学校でいろんな行事があります。
今日は長女の中学校の遠足
末っ子のスンギくんの幼稚園も遠足
ということで、朝からまたキンパプ巻き巻きでした。
講義時間が微妙でお昼ご飯を食べづらいという
うちの旦那さんのお弁当にもなったので
キンパプなんにも残ってません。
写真も撮れません!だって現物もう何にもないから!
長男が「こんだけしかないの??もっと食べたい~!!」
と文句をいいました。ごめんね。
娘の中学校は私立の女子高なんですけど
色々やることが、ちょっと変わってます。
9月のひどい台風の日、
我が家の軒が飛んで行った程の強風の日にも
「登校!」命令を出したというすごい学校です。
あの日、公立校は全国休校でした。
これからどんな天変地異があろうとも
この学校に「今日は休みではないんですか?」と
聞く必要はない!ということを確信した脅威の出来事でした。
今後何があっても、多分「登校!」でしょう!
おとといは放課後、校庭で全校生徒が座って
「ブレーメンの音楽隊」の演劇を見たそうです。
帰って来た娘が
「さむ~!!校庭で座って、演劇みる学校がどこにある!
小学校でもあんなことやらんわ!
それになんで中学生がブレーメンの音楽隊?幼稚!」
と言ってました。
でも「それで面白かったわけ?」 と聞くと
「すんごいおもしろかッた!」と
答えたので、ブレーメンの音楽隊に水準があってるのですよ。
幼稚!
そして昨日は、その学校の体育祭でした。
私は見に行ってないのですが
昨日の夕方、町にいろんな格好をした女子中学生が溢れていました。
クラスごとにおそろいのユニフォームをつくったためです
それがとっても可愛かったので
来年はカメラをもって取材に行こうと思いました。
その体育祭、うちの娘はクラスのリレーのアンカーでした。
バトンを受け取ったときには、もう一位争いは無理なくらいの
差がついていたそうですが、
四位を三位にしてゴールしたと誇らしげでした。
彼女はサッカーの
ゴールキーパーもやったらしいのですが
ゲーム中は全部自分がシュートを止めた!
でもラストのPK戦で入れられちゃって負けちゃった!
悔しくて悔しくて泣いちゃって
クラスのみんなと一緒に抱き合って大泣きしたんだよ!
そのあとで、先生が全員に
ジャジャン麺をご馳走してくれて
(そのため昨日の帰宅は大変遅かった)
うちの娘はクラスのみんなにそして先生に
体育祭での活躍を
すごく励まされ、褒められ、慰労されたそうで
家に帰ってから
そのことをとても嬉しそうに話してくれました。
良かったね。おかーさんも嬉しいわ。
何よりあなたが
みんなとそんなに仲良くやってるのが
一番嬉しいよ。
これがですね!日本でのことだったら
そうね、そうね!で終わってたのですが
韓国の中学校でも
こんな光景が見られるってことに
私はびっくりしました。
まるで日本の「部活の世界」!ではありませんか!
韓国のソウルの学校では
ここまでのことは無理だったのではないのかなと思います。
韓国でも田舎の学校は、都会の学校にくらべて
実に行事が多いです。
今回の体育祭のために
うちの娘は毎日校庭を走りこんでいたそうで
「おかーさん!筋肉パンパン
マッサージして~ いたい~」 と
毎日私に 「抱っこして~」といいながら
倒れこんできてました。
「おかーさん いそがしいんだから
そんなところくらい勝手に揉めよ 手が届くところなんだから」
と一応は言うのですが、結局は揉んでました。
この人は「おかーさん!頭あらって~!」
「おかーさん!髪の毛乾かして~!」と
自分で出来ることも、私に甘えてきます。
だからまだ弟とマジでケンカしてます。
うちの小さいスンギくんのことを
みんな囲んで可愛がっていると
世間では誤解しているのですが、
スンギくんはお兄ちゃんとお姉ちゃんに
大変苛められ、ひどい目にあっています。
まだまだ上の子が「もっと甘えたい!」人たちなので。
私の育児中の愛が足りなかったようです、、、、
娘の中学校はいろんなことをやらせてくれるのですが
ちょっと「お勉強」とは遠い感じがします。
私は単に「へんな学校だ」と思っていたのですが
娘がこうやって
悔し涙を流すほど、勉強以外のことで
クラスのみんなと一つのことに打ち込めるなんてことが
この韓国でありうるなんて!
とびっくりしたのです。
うちの娘には特別スポーツを
やらせてきたわけではないのですけど
小さい頃から、「外遊び」は
意識してたくさんやらせてきました。
自然の中には、「学ぶこと」がたくさんあるから。
そして夫がもともと超アウトドアなので
いろんなところに日常的に行ってます。
山もたくさん登りました。
我が家の普通の散歩で
ほぼ毎日何年も
ウォーキングを継続してきました。
ソウルに住んでいたときから。家族全員で。
結果的にうちの子供たちは
韓国の一般の子供たちと比べて
相当体力がついていたようです。
昨日、うちの長男は小学校の行事で
軍隊体験!があり (なんでこんなに色々あるのでしょうか?)
軍隊に入ったら担ぐ30キロのリュックサックを背負っての行進!
というのをやらされたそうです。
担ぐことすら出来ない子がたくさん出る中
うちの息子は当然のように
ヒョイヒョイとクリアしたということで
先日の餅つき体験と同じように、そこのスタッフに
「キミはもう小学校を辞めて
明日から、軍隊に入りなさい。
うちで面倒をみてあげるから」
といわれて、みんなの笑いを誘ったそうです。
この人は、10度以下の朝
それでも半そで、短パンで学校に行きつづけています。
本日も同じ。
いい加減に袖の長いのを着たらどうかね?
先生からも友達からも
「寒くないのか?」と聞かれまくるそうですが
「別に」と答えています。
事情を知らない人たちからは
「やっぱり日本人のお母さんのコはどっか違う
日本では幼稚園の時から冬に裸足で教育するそうだ!」
とか言われているそうです。(←大間違い)
私は別に日本式にそだててるんじゃないのですが。
子供たちの能力が
なぜか「体育」に関して伸びてきていました。
これは私が目指していたものと全く違う!
っていうかこんなの想像もしてなかった。
あれ~なんで??
でも思いも寄らないことで
人に褒められ、人と親しく関わっているわが子をみると
「う~ん、どこでどうなるかわからんなあ」
と思います。
この人たちが、それでは運動のプロになるかというと
それはそれで本人の覚悟が必要ですし
まわりのバックアップがないと難しい(私は嫌!めんどくさい)
うちの町コチャンから出た
韓国発の体操金メダリストなんかは
親自体がド貧乏
なんの補助もないところから
巣立って大きく世界で輝いた人ですから
そういうこともあるのかもしれませんが
あれはすごい才能と意欲が本人にあった場合!
とにかく
なんだか「体育優秀生」としてばかり
褒められるうちのコたち。
そんなんなあ
と私自身が思ってたのですが、
体育祭でたくさん褒められて
すっかりいい気分になって帰ってきた
うちの娘の晴れ晴れとした顔をみると
これもなかなか悪くないなあと
思ったのでした。
だってこれで人と縁が深くなれば、
いろんなことに繋がっていくでしょう。
ほんとに何がどうなるかわかりません。
人との関係がいいってホントにありがたいことです。
先月の話ですが
上海の民族村に行った時、
50メートルくらいの人口の湖の上に
水泳で使う四角いビート板のようなものを繋いだ橋がありました。
当然グラグラです。 じっと立っていることも、歩くこともできません。
通る方法は走り抜けることだけ。
昔のテレビ番組「風雲たけし城」の障害物に同じものがありました。
挑戦して失敗したらずぶぬれになります。
うちの娘は、着替えの用意もないのに
そのビート板の上を一瞬のうちに
さーっと見事に走り抜けてしまいました。
上海の中国人観光客からは大きな拍手が湧き起こりました。
「あ!あんた。これ落ちたらずぶぬれになるのに
着替えもないのよ! できたら辞めといて!!」
というのが保護者の正直な気持ちですが
うちの娘は
「できる!」と自分で判断したらしく
私の顔色も見ずに、さっさと渡ってしまいまったのでびっくりしました。
その姿は鹿が駆けていくように軽やかで
とてもキレイでした。
中国人たちからの絶賛は
上海旅行の大きな思い出になりました。
(長男も「自分もやる!」と言ったのですが
いやあんたの場合は、体重が普通じゃないから
ビート板自体がもたない!お願いだから
あんたは辞めて! と言ったのは悪ママのえみこです
子供の自主性にストッパーをかけてはいけません!なのに。)
そういえば家の娘は来週は
「美術大会」に自ら志願してでるそうです。
この人は絵を描くのが大好きで、時間はほとんどそれに投資。
韓国という「お勉強の国」にいるのに、
一番忙しいはずの中学生なのに、
けっこうやりたいことをやっているようです。
私はそれはそれでとても親として嬉しいのです