10人で7時間2012.12.17
家族ウイークの真っ只中の私は
昨日は「イバジ」を手伝っていました。
イバジというのは結婚式の前後に
まずは新婦の家から新郎の家に
その次はその逆で届けられる祝いの食事です。
新婚旅行のあととかに
届けることが多いようですが。
これは、昔は良くやってた韓国の伝統的な風習なのですが
最近ではやる人が、
だいぶ減ったようです。
夫の姉さんの家の結婚式で
イバジをやる予定はなかったのですが
新婦の家から届くということになったので
それじゃこっちも準備しないと!ということで
ものすごい量の食材に手をつけています。
姉さんの友人たちが
いれかわりたちかわり集まっては
食材に手をいれています。
きのう 私が、行ったときには
五人くらい、帰るときには10人以上のお手伝いがきていました。
午前10時くらいから手をいれた食材
それも豆モヤシだけで
10人が7時間かけて仕分けした!というと
一体その豆もやしが
どれくらいの量だったか
想像できますか???
五人くらいのグループの
真ん中
直径約一メートル高さ50cmくらいに
ドカンと豆モヤシがあることをご想像ください。
これがまた、一週間前に注文した食材なのに
来たものの質が悪くてですね
ところどころ傷んでたので
仕分けに時間がかかったわけで
これだともう工場並ですね。
10人で7時間です。
私はハンギくんの学芸会があったので
全部は手伝えず、出来る時間だけ
顔を出したのですが
まあ、まあ、山のような食材が所狭しとならべられ、、、、
ただ、これはイバジにだけ使うのではなく
親の知り合いや職員さんたちを
家に招待するときに出す料理まで作ってるので
工場並みになってるのです。
イバジだけだとここまではいりません。
最近はイバジを買って送る人もいます
ただ、姉さんが「買って送る」ようなタイプではなく
周囲に手伝ってくれる人を集める力があるので
こういう風になってます。
そして、、、このアジュンマたちに囲まれて作業する私は
結構精神的にキツイこともあるんですけど、、、
私はこういう行事は
「顔を出すだけでも意味がある」と
思ってるので
足を運びます。手伝いになろうがなるまいが。
しか~し、そこで交わされる会話とか
言葉に、なんともなんとも
同調しかねることも多いのです。
私の人間関係ではないから
そこでけんか売るわけにも行かず
少々気分が悪いことがあっても
「嫁の社会的役目」だわな こりゃと思い
受け流すようにしてるんですけど
あんまりあんまりな言葉を聞くと
「てめえ、ふざけんな」と
胸ぐらつかんで、言いたくなりますが、
立場上、それは飲み込みます。
しかしそれはあんまり体にもココロにも良くない。
こんな情況で長く暮らすと精神的に病気になると思います。
体調も悪くなりそうです。
私はこんな感じで韓国の伝統文化、家族文化における
陰の側面に触れると
ちょっと離れて、深呼吸して戻ったり
夫に文句言って憂さ晴らしししたり
まあ、いろいろやって、長続きするように調節してるんですけど
こういう情況から抜けられず
また旦那さんが話を聞いてくれない人だったり
無関心だったり
「そんなの女の役目だろ」とか
言い放ったりするような男だったら
ホントに辛くなると思います。
私の人間関係だったら
怒鳴って終わり、あるいはドついて終わり
人間関係切っちゃえばいい。
でも「夫の家族」とかその中での人脈だと
それは難しい。
なんかあれだよなあ、、
韓国には「ヨク」という言葉があります。
罵り言葉とか、まあ汚い言葉なんですけど
そういうのが口から出てくる心理って
こういう所にいると
すごく良く分かります。
それを言って自衛しないと
自分もやっていけないのではないかと。
人にキツク当たるようなアジュンマは
自分の口からでる『ヨク」がものすごく多い。
この人、こうやって、ずっとこういう言葉を口にしてきたんだな、、、
と思います。
だから、簡単に人にも投げる。
夫の姉さんというのは、私にとっては小姑ですから
弟たちの嫁を見て
褒めまくるわけないのです。
どこの世界でも、この関係になると
不満の方が絶対多い。
それこそそういうモンです。
だから、実家のことに関しては
友達たちの前で、たらたら文句が出る。当然です、それがいえるのが友だち
しかし!小姑の役目というのは
嫁の悪口をいうことみたいなもんですから。
引いて見て
立場を変えれば、
嫁たちには嫁たちの言い分があります。
でもこの世代の韓国人女性、立場を変えて見るということが
致命的に出来ない!
しかし我が家は
嫁たちにも男たちにも色~ンナ事情があって
かなり複雑なのです。
だけど姉さん自身も、
文句はありながらも
弟の嫁たちの苦労は苦労で
理解している部分はある。
ましてや私と夫の関係においての歴史も知ってるので
私に直接どうのこうの絶対言いません
そんなこと言える立場ではないし
そんなこと突っ込んで責任もたされても困ることも
よーく分かってるのです。あちらはあちらで。
この微妙なバランスを。だから口にしない。
韓国でだって口にしたら最後!のこともあるってことです。
それをちょこっと手伝いに来た
姉さんの友達ともいえないくらいの知り合いが
「あんたたちそれでも嫁か?
ナイロン嫁か?
なにやってんだ!」
と私に面と向って怒鳴りました。
うわあ~。
すごい言い方。
「 ヒトの家の事情も知らないでよく言うわ。
あなたは小姑の意見しかしらないわけでしょ?」
見識のある人はこんなこと絶対言いません。
韓国人のアジュンマでも
自分たちの世代の常識が下の世代に通用しないことを
痛感してる人たちは
大変言葉に気をつけて
下の世代の顔色をうかがっています。
そんな人が、今の若い世代の嫁や
ましてや自分の息子娘にも受け入れられるはずはなく
おそらく『人を育てる」ことよりも
「人に嫌われる」人生を歩むことは
一目瞭然なので
私は自分に刃が飛んできても
かわせればいいのですが
まあ、とりあえずぐっさり刺さっちゃっても
(その場で刀を抜くと出血多量で倒れるので
刀は自宅に帰ってから抜いて手当てする!)
言い返さずに「はいはい」と受けて
頭では「韓国絶滅種の実地フィールドワーク」の最中だ。
と思ってるのですが
あんまり嬉しいフィールドワークでもないのですよね、これが。
私はかな~り消耗しています、、、、もう体中傷一杯!