教育の話

4歳児のハングル書き取り(2011.6)

백강 문정사랑 2013. 9. 3. 14:06

うちの三番目の息子は現在、4歳。

 オリニチベ(保育園のような、幼稚園のようなところ)で毎日お勉強です。


 

  オリニチベでやったことを、家でももういちどやるように


 

  宿題をもらってきます。  


 

 全員で書かせると、書き順指導までは細かく出来ないからと。


 

 


 

 ということで、この三月からずっと親子で一つの鉛筆を握っての家庭学習をしているのですが、


 

 先日もらってきた書き取りの宿題がこれ。


 

 

 

 赤という意味です 「パルガン」 。  

(だから日本の「赤ペン先生」のことを韓国では「パルガンペン」)


 

   この左上部分の表記が、私は気に入りません。


 

  


 

 先生が書いた字は、最近若い人たちがやる略字です。



 

  楽な方法を選択するのは個人の好みですが、


 

 一番最初に子供に教えることは、基本に忠実であってほしいと思っています。


 

 



 

   できるかぎり、先生の立場を立てていきたいし、


 

 細かいことには口出ししないでおこうと思っていたのですが  (私って日本人のお母さん)



 

 この先生の「書き順」さえも 実は私は気に入らない! 


 

 ハングルの書き取りには問題なくても、


 

 その方向で書くと、漢字の書き取りに問題が出るというのが


 

 私の不満の理由です。

 


 

 もっと言えば、先生の字の 字面自体も気に入らん。  (すみません)


 

 字にメリハリがないし、お手本にしては字が小さすぎる。



 

 といっても、先生が雑務でアップアップしている状況を感じるので


 

 そんなことまで干渉するべきか? 


 

 ということをずーっと頭のはしっこに置いていた。



 

 まあ、いいや。 うちのスンギくんが、「字をきれいに書こう」と


 

 思い出したら、勝手にやるだろうと思って、手をつけないことにした。



 

 


 

 母の頭の中のことなんか、「全然カンケーねーよ」とでもいうように


 

 EXILEごっごにいそしむ うちのスンギくん。


 

 

 

 字が、字が、、、なんて頭の片隅において過ごしていたせいで、


 

  人の字まで気になって


 

 娘が眼科にいって診察を受けたときの、先生の字にまでツッコんでしまった。


 

 息子の担任の先生に言いたくても言わずに


 

  我慢している鬱憤がここで洩れてしまったようだ。


 

  

 これがその眼科の入り口に立てられている先生の経歴入りポスター。


 

 韓国の病院にはよく置かれている代物だ。


 

 この写真、実物の先生より大きかったぞ。



 

  先生がいい男だったので、ちょっとからかってみたいという


 

 私のオバサン性の発露でもあるのだろう。  許してくれ 先生。



 

  この先生が「ドラマ仁にでてくる仁先生(大沢たかお)に似ている」と

 

  うちの娘もいう。イケメン先生だった。


 

 

 しかしこのかっこいい先生が書いた字が、


 

  パソコンで打った字の最少サイズよりもまだ小さいものだった。

 

        これより小さい字、マジで。  (  ゚ ▽ ゚ ;)

 

  

 

   「先生、そんなにいいガタイしていて、足りないものが一つもないみたいな顔して、


 

     字だけは、かわいいですね。  (貧相という言葉は飲み込みました。)




 

    先生は、それを指摘されたのが、初めてではないようで。


 

    赤い顔をして、 (パルガン オルグル )


 

  「はあ、 このまえ診察にきたおばあさんにも、同じこといわれたんですよね、、、


 

    どうも字はうまく書けなくて、、」


 

 「書き取りですよ!書き取り練習! 今からでも頑張りましょう!」



 

 

  といっても、いい大人になっての書き取りってなあ。


 

  やっぱり4歳児のときに、やっておいたほうがいいだろう。

 


 

   大きくなって、しかもお医者さんになってでも


 

  知らない人から「あんたの字は云々」なんて指摘されるんだから。



 

   自分の字はそんなに素晴らしいのか? という声が聞こえてきそうである。


 

   私は、日本で字がうまいなんていわれたことはない。全然ない。



 

   ところが韓国に来てから、字のことでは、褒められることばかりだった。


 

   日本ではそんなたいしたレベルの字じゃない。

 


 

  だけど、韓国では字ひとつで『教養のある人」扱いを受けた。


 

  うまい下手より、勢いのいい骨太な字が韓国人好みだったということだろう。



 

   自分が「字」で得をしたことが多いので、


 

   子供にも 「字のうまい人」になってほしいという欲なんだと思う。

 



 

  今やっている仕事の一つに、日帝時代の資料の韓国語翻訳がある。



 

  その時代はまだ手書きの文書というのが、少なからず存在する。


 

  字の下手な公務員の書いたものというのは、、、、読めんわ!\(*`∧´)/


 

 

   「これが字のつもりかい! 書き直しやがれ!!!この×××野郎!!」 と


 

  いう誰にぶつけることも出来ない怒りが


 

  日常に溢れているので、さらに私の「字」に対する欲が、刺激されているのだと思う。



 

   たかが4歳児のハングルの宿題を見守る


 

   お母さんの心の中はこんなにも複雑なんである。  


 

   



 

    スンギくん頑張ってくれい。