私は韓国生活で
大都市ソウルと
ド田舎の農村を経験しています。
中規模の地方都市も。
どっちも良いとこがあれば
悪いところもある。
田舎は、
もともとの人間関係が強すぎて
そこに入り込むのに骨が折れる。
俗に「地域社会」と、一言で言われる
その言葉だけですでに
保守的、とか、古いとか、しがらみが強いとか
よそものが入り込めないとか
あんまりよくないイメージがついています。
都会というのは『田舎モン」の集まりなので
それなりにすぐ人が仲良くなり
それなりに付き合っていきますが
田舎というのは「その筋の人?」の紹介を通さないと
なかなか中に入っていけません。
しかし、「その筋」の人の紹介さえあれば
すぐに大きく道が開かれるという面もあります。
韓国も日本も地方の状況は似たりよったりでしょうか。
まあ、私も韓国田舎暮らしがいまや四年。
お付き合いする友人もここに出来、
子どもたちもある程度安定して生活しています。
田舎の人はなかなか心を開かない、、
簡単にうちとけられないなあ、、、
とちょっとさびしく思っていたところもあるのですが
実は先日こんなびっくりがありました。
私が、ずーっと通っている美容院の院長さん。
ほぼ4年、そこでだけお願いしています。
客商売なのに、
あまり語らず、
ただ、じーっと『ヘアスタイル」と『髪質」にだけ
集中して頭を作ってくれるその美容室が
私には心地よかったのです。
そこに行くと、『髪が喜んでる!』
『髪が大事にされてる」
感じがして。
作ってくれる髪形が気に入って
だんだん鏡の中の顔がにんまりしてくる。
最後にはいつも『気持ちいい!」と思って
「また来ますね~!」と明るくお店を出て
家に帰ったら超上機嫌ということを繰り返していました。
自分では上手にスタイリングできないけど。
夫と息子は
「一体どこが変化したのかさっぱり分からん!」と
いいながらも
「でもあそこに行くと機嫌よくなって帰ってくる」ということで
私のご機嫌に触れるようなことは
誰も言いませんでした。
そんな感じで
院長と私の関係は
ここ数年、
無駄話のまったくない
客と美容師さんの関係でした。
ところが、先日行った時
この院長が初めてニコニコしながら近づいてきて
「お待ちしてました!」
わたしに頼みたいことがあるという。
お店で使ってる美容製品で日本製のものが
たくさんある。
これ、一応輸入業者が
韓国語に直して、表記してあるけど
韓国人のやることって正直信じられない。
だからこれがなんて書いてあるか
日本語から韓国語に直して教えてほしい。
もちろんお礼はさせてもらうので。
美容材料というのは、どうしても
人体に有害な成分を使わざるを得ない。
だけど、普通の製品で2%使ってるのなら
うちは出来る限り1%以下のものを使いたい。
どうしたって体に溜まって残っていくものだから
体に優しいものを選んで使いたい。
うちに来てもらったお客さんが
来る前より来た後、髪質がよくなった姿で送り出したい。
だから製品管理をきちっとしたいんだ。
うちは「パーマの種類とか色」だけじゃなくて
「髪質」を良くする事で
良いヘアスタイルを作りたいんだ。
うちに「日本人のお客さん」って実は結構来る。
それでもこの数年、じーっと見てて
その中で、一番信頼できて
一番人間性が良くて
一番こころがキレイなのはあなただと思う。
あなたは人を騙したりするようなことは
絶対しない人だ。
だから、全部、これから
うちが日本に関係することの
お手伝いをあなたにお願いしたい。
私たち美容師友達が東京とかに
行くときにも、是非同行してください。
もちろんお礼はお支払いします。
というのです。
びっくりしました。
この「無口」な店長がそんなことを
雪崩が落ちてくるように
まくしたてたので。
なんか、、、ただ純粋に嬉しかったですよ。
「日本人が、、、」とか
「日本人だから、、、」みたいな偏見も強くあるような
こんなド田舎で
ただの客として入った美容室で
こんな風に「心」を見てもらえて。
それがとっても嬉しかった。
だだ!その判断期間が長い!
ちょっと長すぎるんじゃないか?
と思うくらい長いのが、それが「田舎」なのですが
その代わり
一旦おろした評価が、「揺れにくい」という長所もあるのです。
そして、、、
私をあっちこっちに連れて行って手伝ってもらおう!
と思ったのが
今度は美容師さんですから。
いままで周りにいた学者や教授や坊さんじゃない。
「美容業界」の人たちに同行するとするとなると
私が野暮ったくては、ダメ!
ということで
院長の手がさらに入ります。
今まで私の「眉」なんていじったこともないのに
その日は勝手にはさみが入ります。
えらくキレイに整いました。
「髪の色」も、今は「クロ」なんですが
一度「クロ」を落として
次にカラーチェンジをすることになりました。
春仕様で「改造」されます。
野暮ったいと
どこにも連れて行ってもらえなさそうです。
無口ですがかなり好みにうるさい人です。
彼の服と靴だけ見ても。
その日昼過ぎに私が入店したときは
髪質をおうちでセルフケアしてね~と
院長が帰り際に
お土産をくれました。
アメリカ製のココナッツヘアクリームです
ドライするときに
これをつけてからやると
髪の水分が残ってしっとりするそうな。
う~ん、こんな感じで
私の周りでは、最近
「田舎だから、」とか「韓国だから、、、」という思い込みを
覆すようなことがポコポコ起きてて
びっくりします。
私が今まで
「韓国って●●な国だから、、、」で
あきらめてきたことを
もうあきらめなくても良いのではないか。
いろんな希望を
春の息吹とともに感じ始めています。 (えみこ)
誰もお客さんがいなかったのに
すで10人待ちです、、、
五人くらいは満員の店を見て
またくるねと帰って行きました。
スタッフ二人(夫婦二人)しかいない店なのに
腕が良くて、いい液を使ってることが
知られて、最近とてもお客が多いのです。
郊外にわざと移した店です。
この地方の店よりも
ちょっと高めの値段設定ですが
とっても繁盛しています。
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