えみこ書評(2010年以降)

塩野七生さんの韓国観2012.3

백강 문정사랑 2013. 9. 16. 11:30

ああー三月。

 

 学校が始まり、子供のいない午前中。


 

 パソコンを開けても


 

 膝によじ登って邪魔をする子供のいない自由!


 

 すんばらしい!



 

  ということで、学校が始まった三月の午前を満喫しているえみこですが


 

 私もまた3月からあたらしい仕事が始まり出勤です。 



 

 今まで「冬だから」といって休んでいた日本語の仕事もまた再開です。



 

 「冬だから」が理由になって仕事を休める地域が一体どういう地域かと


 

 日本の方は、首をかしげるかもしれませんが


 

 私の居住地域には確実に「冬は難しい難所」が存在しています。



 

   韓国の小学校の冬休みはものすごく長いですが


 

  その間に降るドカ雪の量をみていると


 

  「この気候じゃしゃーないか」 と思えるときがあります。



 

 さて、あと一時間で着替えてお出かけなのですが


 

  その前に、この期間


 

  紹介したいのにできなかった記事を紹介します。



 

 



 

 「ローマ人の手紙」の著者 塩野七生さんが


 

  以前韓国の新聞社 東亜日報のインタビューに答えた記事を見つけました。



 

  イタリアに長期滞在し


 

  現地資料の研究からはいって


 

  「ローマの歴史」を書き上げた日本の誇る世界的作家さんですね。


 

   韓国でも知識人に相当読まれているそうです。


 

 


 

   2007年のものなので、新しいとはいえませんが


 

http://japanese.donga.com/srv/service.php3?biid=2007033089808

  

  答えている内容は


 

  今見ても古くありません。



 

  それどころか、塩野さんは、韓国のことをそれほど深く知らないはずなのに


 

   長期居住者の私から見ても深く納得できる答えで


 

   こうまで言い切れるというのが

 

   いやー すごい。



 

   そして私は塩野さんのこの返答と


 

  彼女の話す韓日の未来がかなりいい線いってると思うので


 

   ここに紹介します。


 

  塩野さんの見る金ヨナ評までついていますね。



 

 私が新聞記事をこっちに移すと何故か行間が引っ付くんですよ。

 もしかしてアップしたときにひっついているかもしれません。


 

 そうなると読みにくいと思うのですが、

 もしそうなってたらごめんなさい。

 

                        (えみこ)

   


 

  


 

    

――塩野氏が見る韓国はどうか。



 

「韓国には2度訪れたことがある。



 

 その時感じたことは、韓国と日本の最も大きな違いは、

間に東海(トンヘ、日本名=日本海)があるという点だ。日本は海が守ってくれ、

外部から侵略が不可能だった。



 

徳川幕府の300年間、国内も平和だった。

その間、長期的な視野で新しい試みをし蓄積することができた。



 

いっぽう韓国は、朝鮮400年の間、独自の永続的なシステムを作らず、

一時的な対応ばかりしてきたという感じだ。


 

すぐそばに自らを世界の中心と考える中国がいて、

常時意識しながら生きなければならなかったからかもしれない」




 

――それでも韓国は5000年間、

 独自の国家を運営してきた。100年前であれ今であれ、

 米日中露の列強の間で活路を模索する身でもある。 (記者)




 

「韓国は料理を見てもそうだが、すべての点で『浪費(無駄な努力)』

 のないのが問題ではないかと思った。


 

日本料理を見れば、無駄なことに丹精を込めることが多い。

しかし実は、新しいこと創造的なことは、

このような無駄な努力から生まれる場合が多い。

 韓国はそのような『剰余的要素』がよく見えない」




 

――余裕なく生きてきたためではないか。 (記者)




 

「女子フィギュアスケートの場合を見れば、

私は今回の東京大会で1、2位を取った日本選手よりも、

金姸兒(キム・ヨナ)選手が一枚上手だと思った。優雅(elegant)だからだ。これは努力だけでできることではない。



 

ただ、金姸兒選手が転倒すればどうなるか。日本は1位ではなくても、そのレベルの選手が5人程いて、一人が崩れても他の人が挑戦する。韓国はどうか。何かで一度勝利することは簡単だが、それを守ることは難しい。これからはシステムを作らなければならない。映画でも経済でもすべてに該当する話だ」





 

●「失敗を通じた反省がなければ原理主義に陥る」





 

――『ローマ人の物語』は、現代文明に対する含意が散りばめられている。同書を書いた動機として、約200年間も広い地域にかけて「パックス・ローマーナ(ローマの平和)」が成立した理由を知りたかったと話されていたが。

「ローマの特徴は『自由』と『寛容』だ。これは多神教から出た。ローマ人たちは征服された民族の神であれ、すべて自分たちの神として祀り、ローマの神は30万にのぼった。いっぽう、一神教は自分の宗教だけが正しく、他人の宗教は誤っているという考えに基づいている」


 

――キリスト教とイスラム教、2つの一神教が衝突する現代は、中世の再来に見えると指摘していたが。

「キリスト教はそれでも中世以降、ルネサンスと啓蒙主義、二度の大戦を起して自己反省の機会が数回あった。しかし、イスラム教は一度も失敗を通じた反省の機会がなかった。原理主義が力を振るう理由だ。それゆえ恐ろしい」


 

――北朝鮮の要素もあって、東アジア情勢も容易ではなさそうだ。

「韓国(北朝鮮含)は原理主義的ではないかと思う時がある。『これだ』と言えばそれしか考えず、柔軟ではない。その点では、韓国人はイタリア人よりはフランス人に似ている。フランスは戦略的に思考せず、『米国に反対すれば善』であるかのように振舞っている。結果的に何が自国に有益かを考えなければならない」





 

●「国際社会でもリーダーが必要だ」


 

――最近の韓国の流行語は「サンドイッチ国家」だが。


 

「日本は、外国と付き合うのが下手だ。会話もうまくない。

民主や自由という抽象的なことに弱い代わりに、商品をうまく作る。

このような日本が『大国』云々すると、私は笑ってしまう。



 

韓国や日本は『中』程度の国家だ。


 

 互いに力を合わせなければならない。

中国の浮上に備える意味でもそうだ。

中国が自ら『大国』と言うのもおこがましい。

今もイタリアは、中国人の組織的な不法移民のために頭を抱えている。

他国に迷惑をかけることを何とも思わない『大国』があるだろうか。

中国が覇権を掌握すればどうなるか、歴史をよく見なければならない」