恵実子のひとりごと

歴女と山女(れきじょ と やまおんな)と福信将軍の洞窟

백강 문정사랑 2010. 12. 12. 17:43

 

     先日、日本からお客様をお迎えしました。
なんとも味のある素敵な方たちでした。

 

 

 


 
 成田を飛び立って、仁川空港に降り立ち
 ソウル市内を自力で動いて全羅北道の我が家まで
 高速バスに乗ってやってこられた二人の日本女性。
 
 
 お二人は2010年の10月頃団体旅行で扶安にいらして
 そこでウチの夫と知り合ったそうで。
 
 今回の旅行の発起人、尾崎さんは「歴女」だった。
 
 「歴女」歴史好きの女子という意味。
  「戦国乙女」ともいわれる。
    ー 「新語探検」 亀井肇ー より
 
 
  今回の旅の目的は
 全羅北道扶安郡にある
 百済式山城の周留城にある洞窟を直にみることだ。
 
   その洞窟で百済の福信将軍が百済の王に謀反を
 疑われて殺されたという伝説がある。
 福信殺害は日本書紀にも載っている内容だ。
 
 7世紀のことなので墓も証拠もないが、
 軍事力では伯仲していた百済と新羅の戦いが
 新羅の勝利に終わったのは
 この百済の福信将軍が死んだためだという説もある。
 
 尾崎さんは福信の洞窟が扶安にあることを知り
どうしても来たくなったそうだ。
 ここは団体旅行で寄れるコースにするのは

 ちょっと難しそうなところで。
 
 しかしさすがは歴女の尾崎さん、
 その洞窟を一目見ようとわざわざここまで足を運ばれた。
 
 最初、こんな遠いところまでよく個人でいらしたなあと
 思ったのだけど、尾崎さんにお話しを伺うと
 「中国のチベットに近いなんとか地方にも行った。」とか
 「モンゴルは二回行った」とおっしゃる。

 日本で行くべき歴史スポットはほとんど行き尽くしたようにお見受けした。
 
 マヤ文化のほうにも足を伸ばしたいらしいそうで、
 それなら韓国なんか近所かも。
 
 韓日間の古代史に関心が深くていらした。
 お手持ちの、「白村江の戦い」関連の本は三回以上通読したそうで
 いろいろよくご存知だった。
 
 
   尾崎さんの頼みで同行した今井さん、こちらは山女だった。
 日本のめぼしい山は大体登りつくしたし、
 ニュージーランドの山にまで登山しにいかれたそうだ。
 
  
 今井さんは基本的な韓国語はしゃべれるし
 英語のレッスンも受けているそうだ。
 (なにしろ海外に登山に行く方なので)
 
 今井さんは子どもを誘拐して詰め込めそうなほど
 大きなリュックサックを背負っていらした。 
 このリュックサックはドラえもんポケットのように
 いろんなものが入っていて
 雨になっても雪がふっても遭難しても大丈夫そうだった。
 
 こういう最強のコンビでいらしたのだから
 楽しくないわけがない。
 一緒に山に登ったり食事した私もとても楽しかった。
 
 朝からまずは周留城に登って洞窟にはいり、
 生態系観察公園でお昼を食べて
 (ここは春のワルツとプラハの春のロケ地がある)
 午後からは街中の城にある時代劇ファンジニのロケ地と、
 世界遺産のコインドルに行ってきた。
 
 遺跡と山とそれぞれに満足できるものがあれば、

 ここまで来た甲斐もあると思うのだけど

 どうだったでしょうか?
 
 夕食後にホテルにお送りして別れたが
 フットワークの軽いお二人と過ごすのは
 なんとも楽しかった。


 私も子供達が大きくなって、時間が今より自由になったら
 こんな風に行きたい国に飛んで行きたい。

 

  尾崎さんのような動機で韓国に来る方はそう多くないと思うが

韓ドラ大好きな日本女性が今たくさん
 韓国を闊歩しているらしい。


 去年韓流好きの日本女性が一人で遊びにきていて
 行方不明になった事件まであったそうで。

 (知らなかった)
 
 しかし尾崎さんのように、漬かるように韓ドラをみて
 教室にも通って、年に何度か韓国に遊びにくるなら
 相当上達するだろうし、こういう方が増えるというのは
 韓日交流の希望だなあとおもう。


 今回の訪問なんか、とびきり文化的レベル高いと思うのだけど。

 

 そういうわけで、そういう楽しい方たちの訪問がありました。