えみこです。
3日間にわたるキムジャンがようやく終わりました。
終わったのですが、今日の晩は三年前に亡くなった義父の祭事(チェサ)です。
今から鶏と豚肉を買い揃えて、田舎の家に向かいます。
朝のうちに魚は送っておきました。
ソウルから降りてきた兄嫁さんたちが
先に料理を始めています。
今から祭事の準備をして、(現在午後4時)
実際に祭事を行うのが午後10時か午後11時くらいです。
昔どおり絶対午前12時に祭事をしなければ!!
と主張する夫の長兄が祭事に来るとすると、
午前12時になるかもしれません。
はあー。大量のキムチのおかげでもう体はぐったり疲れてるんですが
いまから祭事、、、、
ホントに、これって「ありえなーい!!」
この何日かすごく忙しかったのですが
それでもその合間に原稿をせっせと書いていました。
お題は 「キムジャンの季節」
元の文章は韓国語で書いた新聞コラムです。
これは、キムジャン一日目に書いた文章です。
キムジャン終了の本日書いていたとしたら
きっと違う内容になっているに違ありません、、、
キムジャン撲滅とか。
(えみこ)
キ厶ジャンの季節
キ厶ジャン真盛りのコチャンの町中
キ厶ジャンの光景が町のあちこちで見られる。入り口に白菜を積み上げてある家。塩漬けにした白菜をザルに積み上げて水気を切っている家。独り暮らしの老人の家から子供の声が聞こえて門の下から大量の水が流れ出してくる。キ厶ジャンのために家族が集まっているのだなと分かる。ごみ捨て場には白菜の屑が山のように積まれている。この時期、あちらの家からこちらの家からキ厶ジャンのお裾分けが届く。家ごとの味の違いを食べ比べてみるのは楽しい。
わが家のキ厶ジャン
わが家は現在キ厶ジャンの真っ最中だ。義母は年齢と体調のせいでもうキ厶ジャンには関われない。夫の姉達が中心になってキ厶ジャンを切り回す。本日塩漬けが終わった。明日の午前には白菜を洗って水切りをし、午後には薬味を混ぜ込んでいく。今年の白菜は約300個だった。都会にいる親戚に送るためにわが家では大量に漬ける。道行く人々が「キムチ工場始めるつもりかい?」と笑って通り過ぎていく。キ厶ジャンは大変な重労働だ。私は過去二年田舎のキ厶ジャンに関わったが、終わった後の一週間は疲労と脱力感で家事を何もしたくなくなった。私はただのお手伝いくらいのことしかやってないのに。
キ厶ジャンが出来る喜び
私は韓国の風習の中であまりにも現代の事情にあっていないものは簡素化する方が良いと常に思っているが、キ厶ジャンに関しては、批判する気があまり起きない。一年に一度、この行事をすることに「大変だ大変だ」と口にしながらも人々が喜びを感じていることが分かるからだ。今年も無事にキムチをつけることが出来た幸せを感じていることが、キ厶ジャンの作業を共にしながら伝わってくる。キムチをつける女性の顔は満足そうである。
キムジャンに相当する日本の習慣
私がこのキ厶ジャンの光景を日本の母に電話で話したところ、「ああ、それは日本で昔年末に餅をついてた姿と良く似ているわ」という。日本の正月は新暦で祝うが、年越しの前に、大量に餅をついていた。餅をつくための費用として家庭で予算枠を設け、正月の餅代の足しにでもといって勤め先からボーナスのような臨時収入が入ることもあったそうだ。家庭で餅をついて年を越せるということが、経済的安定と家庭の安定の象徴だったのだと母は言う。餅が多すぎて、結局食べきれず、カビが生えて捨てることになったこともキムジャンとの類似点かもしれない。
あげる喜びを実感できる場
日本で各家庭餅をついて年越しをするという習慣はすっかり廃れてしまった。先に近代化が進んだ日本では家庭の連帯を確認する行事が韓国以上に少なくなっている。キムジャンもどこの家庭でも年々規模が小さくなる傾向があるようだ。キムジャンの中心になる人の健康状態の如何では突然やれなくなることもある。合理的か非合理かで考えるとキムジャンは決して合理的とは言えない。お金は掛るし、キムジャンのため何日も仕事する。「キムチは買った方が安い。買った方が気が楽」という意見にも一理ある。しかし私は個人的にはこの季節行事の存続を願っている。「都会の息子に美味しいキムチを食べさせてあげたい」田舎のオモニ達の幸福な笑みが、私にそう思わせる。誰かに何かをしてあげられる喜びは確実に人に力を与える。田舎のオモニ達にとって、キムジャンは自らの力を確認することで自分の幸福と重要感をを実感できる大切な場なのではないかと思う。
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