教育の話

手のひらを太陽に2012.6.13

백강 문정사랑 2013. 9. 24. 15:10

今朝私は喉がガラガラです。


なぜかというと、


夕べ一時間くらいずーっと歌ってたかからです。



カラオケでもなく、自宅でです。


マイクはないけどフルボイスで。



なんでそうなったかというと


近所の小学校の音楽の先生が私に


「韓国の小学生が歌える日本の合唱曲を教えて欲しい」


 ということで、昨日我が家を訪問していたからです。



 この女の先生は、合唱指導では相当の実力者で


 この方の指導するグループは


 いつも好成績を収めています。



 彼女は夫の同級生です。


 小学生のとき、


 うちの旦那と並んで座っていたそうです。



 うちの旦那が言うには


 この音楽の先生、


 「鼻っ柱の強い、プライドの高い


  とてもとても人にアタマをさげて


  なにかをお願いしまーすなんて絶対言わない女」


  だそうです。



 「そういう女性って、まさにあなたの好きなタイプよね」


  という私の指摘はズバリ合っていて


  この人は夫の初恋の人です。



  まあ、この先生もいまや


  結婚し高校生の子供さんがいるママなので


  ちゃんとあちらでもこちらでも


  アタマ下げてますよ。おそらく。



  韓国での先生って仕事だって、


 アタマ下げる場所はいっぱいありますからね。


  人間関係ちゃんとやっていこうとするなら。



   ウチにはピアノがないってことと


  パソコンを子供たちが使ってたせいで


   ユーチューブの映像を見せながら


   説明できなかったので


   結局適当な歌を私が歌って聞かせるという


   超・古典的な方法で、


   先生に日本のうたを選んでもらいました。




  


 私の手元にあった日本の小学校の音楽の教科書には


 高学年のものがなかったので

 
ソウルの教育ママ



こっちから


 





ソウルの教育ママ


 

 


 

 

合唱曲の譜はもあるにはあるけど


 

 大人用のものばかりで、10曲あまりしかないから


 

  使えるものがなかった。


 


ソウルの教育ママ



 

 それで先生が聞いてみて


 

  気に入ったのが


 

  「まっかな秋」


 

  「手のひらを太陽に」


 

  「みかんの花咲く丘」


 

  「紅葉」


 

  「大きな古時計」 (歌詞が日本語であればいいそうです)



 

  あたりで


 

  結局テンポのよさから


 

  「手のひらを太陽に」と


 

  
ソウルの教育ママ



 

 「大きな古時計」に決まった。



 

  

ソウルの教育ママ


 

 


 

  


 

 上から韓国語を表記して欲しいというので


 

  お手伝いした。



 

  「大きな古時計」くらいなら、


 

  しょっちゅう日本語の授業で使ってたので


 

  韓国語表記の楽譜を


 

  何年も持ってたのだけど


 

  日本語の先生やーめた!と思ったときに


 

  全部処分してしまったので、、、


 

   手元にない!


 

   しょうがないので作り直した。




 

   私に「韓国語で書いて」というのだけど


 

   先生たちに私の日本語がどう聞こえるかは


 

   私にはわからないことだから


 

   私がうたってる歌に近い音を先生が韓国語で書いてくださいと


 

   お願いした。



 

   「 「う」とか「お」ってこれ


 

    すごく曖昧な音ですね 」


 

   さすがは音楽の先生、耳がいい。


 

   韓国語の「う」と「お」は二つずつあるが


 

   それは日本語の「う」と「お」のどっちでもない。


 

   韓国語は母音自体がはっきりしている。




 

   「手のひらを太陽に」の


 

   「ミツバチだって」、 のミツバチが


 

   ミチュバチになるのはまあいいだろう


 

   どうせ、ここ短いし。


 

  

    

   しかし


 

   「ともだちなんだ」 の 「ん」ができない。


     聞き取れないし、かけない。


 

   

    韓国語ではこれが単独の音じゃなくて


 

   すべて子音であり、パッチムだから


 

    一拍に「ん」を入れ込むことが


 

   すごく難しいらしくて


 

   ともだちなうんだ  


 

      になってしまう。



 

     「いやいや 「ん」はね


 

     一拍なんですよ。


 

    むりに韓国語で書こうとしないで


 

   なんどもなんども音を聞かせてから


 

    歌わせると、小学生くらいならすぐに出来ますから


 

    あんまり言葉に引きずられないで下さい」


 

    と言った。



 

   「大きいほうするときみたいなうーんって感じ?」


 

   と聞くので


 

   「それでもいいけど、


 

    うーんの 『う』は すごくかすかにやってくださいね


 

    力まなくても『ん』は出るんですよ」


 

   


 

  

    私はここぞとばかりに


 

   「韓国語で表記できない音はないって

 

    あれ大嘘ですからねー! 


 

    韓国人が聞き取れない音とか、表記できない音とか


 

    いーっぱいあるんですよー!


 

    いっしょに中国語とか勉強してたら


 

     かわいそうになるくらいですもん」 



 

   と日ごろの鬱憤をちょびっとはらしたりした。


 

   私は「韓国語は世界最高の言語だ!」とか言う人に


 

   心の中でいつも舌を出して


 

   「ばーか」といってるようなところがある不届きな女である。


 

   韓国から国外退去を命じられたらどうしよう。


 

   



 

    それからあと「歌詞の意味」である。



 

   おけらって韓国語で何?

      


 

 茶褐色のコオロギに近い昆虫?

 

   
ソウルの教育ママ

         

これがオケラだそうだけど。



 

  こんなの私 日本でも見たことないし


 

  手持ちの辞典にも「オケラ」の詳しい説明がなく


 

  しょうがなく ただの「虫」にしてしまった。



 

  さらに、「手のひらを太陽に透かしてみれば」 の訳である。


 

  問題は「透かしてみれば」


 

  をそのまま韓国語で訳してくっつけると


 

  「それどういう意味?」と聞かれる。


 

   

   「だからさ、 こうやってサンサンと照ってる太陽に


 

    手のひらをかざしてみてよ


 

   そうすると、日差しの強いときとか

   

   手のひらの血管とかちょとっと透けて見えるじゃない 


 

   あれよあれ!」


 

   

    「やったことない そうなの?」


 

   

   そうでしょう。同い年であっても韓国の女性は


 

    普通そういうことやったことないでしょう。


 

   ましてやこの人は音楽大学を出て先生になったような


 

   お嬢さんである。


 

 

    「手のひらを透かす」という動作が


 

    全く分からないというので


 

    これよ!これ こういう感じといって


 

     彼女の前でやってみた。


 

    演技つき大サービス!



 

    そうすると


 

   「ああ、それは手のひらで太陽を遮る」という動作ね。つまり。」


 

    という。



 

    「ちがーう!


 

     客観的には手のひらで太陽を遮ってるのと


 

     同じ動作だけど、動作の目的と


 

     目線をどこにおいてるかが全然違うー!!


 

     その訳はおおざっぱすぎるー!」


 

     と反抗したが

     

     彼女はさっさと


 

     「手で光を遮る」と韓国語で書き込んでいた。



 

    もっと心で感じてくれよ!先生!


   ホントに音楽の先生なの??


    感性はどこに行ったの?


    

      


 

    この方が私を訪ねてきたのは


 

    音楽的情熱を国際的に発展させたいという思いではない。


 

    ましてや韓国人の優秀性を外国語の歌にのせて


 

    飛ばしたいからではない。


 

    ただ学校から「英語以外の外国語の歌で


 

    合唱の出し物用意するように」と命令されたからだ。


 

    それだけ。



 

     それで私のところに来たんである。


 

   

  


 

    そしてそれに続く 「ぼくの血潮」が問題だった。


 

    「だからさ、 血が透けて見えるってことは


 

     生きてる証ってことでね」


 

    というと


 

   「きもちわるーい!

   なんでイキナリ血が出てくるの?」



  「だから生き物賛歌なのよ! これ!


   生きてると血が流れんのよ。


    見えないけどね


    だから手のひらを太陽に透かしてみて


   生きてるってことを確かめたりするのよ!!」


   


 

  この歌の作詞者は


 

   「アンパンマン」のやなせたかしさんだ


 

    韓国で「きもちわるい」と言われてしまいましたよ


 

    あの名曲に、、


 

   私の説明が不足だったのですね どうも申し訳ありません


 

    この曲のよさをお伝えできずに、、、、くくく。



 

   そしてとりあえず私に全部歌わせた音声を


 

   スマートフォンに録音して帰った。


 

   あとでユーチューブの映像を送ってあげようと思う。


 

   子供が歌う歌なら


 

   日本の子供が歌ってる方がいいでしょう。




 

   ということで、気がつくと


 

  6時に我が家に来た先生が


 

   帰ったのは8時半過ぎだった。


 

   私はなんかエネルギーを一杯放出したような気になった。


 

   一生懸命説明したけど分かってくれたかしら、、、



 

   7月末に発表だそうだ。


 

  先生  がんばってね。  



 

    そういうことで、今朝私の声はガラガラなのです。