こんなこと、あんなこと

韓国の方言 入隊するとどうなるの?(2011.4)

백강 문정사랑 2013. 9. 3. 13:30

 韓国の方言について

 日本語の生徒さんから聞いた話です。


 

 私の生徒さんの中に釜山出身の男の子がいます。


 

 いや、男の子といっても30過ぎてるのですが

 独身なのと、若く見えることから、

「男の子」っぽい人です。


 

彼の日本名は藤田さんになったので

以下藤田さんで話を進めていきましょう。


 

 一見ほっそりと見え、語調の柔らかい藤田さんが


 

 「ボクが軍隊に行った時、、、」と言い出したとき


 

 私はつい思わず

「えっ!軍隊行ったんですか?」と驚いてしまいました。

 ごめんなさい。



 

 まあ、それで軍隊での言葉の話になりました。


 

 軍隊は創造性を広げたり、個性を尊重したりする場ではありません。


 

 防衛と攻撃という一極集中的な目的を達成するため

 個人の嗜好やワガママを出来る限りそぎ落として、団体として力を発揮する訓練をします。


 

ですから軍隊では言葉も統一。

 言葉の語尾には当然「です、ます調」しか使わせてもらえません。



 

  そこで「方言」はどれくらい許されるのか?という話になりました。


 

 藤田さんが言うには


 

 「釜山の言葉に関して笑い話があるんですよ。


 

 敵が攻めて来て、『全員伏せろー』といわないといけないところを


 

 釜山の方言でそれを言ったものだから みんなが理解できなくて


 

 伏せることができずに軍隊全滅しちゃったっていう話です。」



 

 これは冗談だとしても、全員が一発で迅速に理解することが第一なので


 

 軍隊では標準語を使うこと!ということになっているそうだ。


 

 


 

 

しかし釜山の方言と言うのは、隠そうとしても出てしまうくらい強い方言だと言う。


 

 「もし、軍隊でつい、方言使っちゃったらどうなるの?」


 

 「罰を受けます。(最近ではそうでもないようですけど)」


 

 「どんな?」


 

 「うつ伏せてお尻だけ高く上げた逆くの字型姿勢をそのまま維持するやつです。


 

 知りませんか?」


 

 ああ。あれかあ。



 

 韓国ではじゃんけんぽん のことを「カイパウィボー」というが


 

 釜山生まれの彼にとっては いつも日本語と同じ「じゃんけんぽん」で


 

 通じてきたし、それしか知らなかったと言う。


 

 

 韓国ではチョキを出すときのはさみの手は


 

 親指とひとさし指を使う人が多いが、


 

 釜山では日本と同じでひとさし指と中指でチョキを出すのが一般的だそうだ。



 

 韓国語の標準語はノーアクセントが基本だが


 

 釜山の方言は上がったり下がったりする高低アクセントを持つ。



 

 例えば、帽子のことを韓国語で「モジャ」という。


 

 藤田さんが全羅道で住むようになって


 

 「ボクはモジャがにあう!」といったところ


 

 帽子がにあうにあわないという議論以前に、


 

 「あんた!モジャがなんでジャなのよ、ちゃんとモジャって言いなさいよ!」と


 

 周りの女子に注意されたと言う。


 

 藤田さんがビックリして


 

 「ちゃんとジャといってるのに、一体なにがいけなかったんだろう???」


 

 と思ったと振り返る。


 

 

 当時の藤田さんの韓国語には モの部分にやや高いアクセントが付いていたらしい。


 

 今ならその違いが分かると言う。


 

 しかしその釜山や慶州の方言のアクセント、


 

 とくに女性がその語調でしゃべったときの、可愛らしさとか愛嬌が韓国男性には


 

 結構人気があるらしい。


 

 男ならどういう風に受け取られるのか


 

  聞いてこなかったのが残念だが、授業はまだまだずっと続く。


 

 

 


 

 私は日本語教えに言ってるはずなのだけど


 

 はっと気が付くと好奇心丸出しで寝堀り葉堀りいろんなことを


 

 韓国語で聞きまくっている。


 

 「それで?それで?そこんとこどうなんですか?」と。


 

 韓国の30代独身男女に聞きたいことがある方はコメント欄にどうぞ。 


 

 教育そっちのけで質問ばっかりしてる私が日本語教師をクビにならないうちに。