さて、秋がすうっと去っていき、
韓国にはまともに「冬」がやってきます。
この時期各地ではキムジャンが行われます。
(冬前に一年分のキムチを漬けること)
現在は、キムチ冷蔵庫が普及してキムチの保存に問題がないのですが
以前冷蔵庫しかなかったころは
土に穴を掘って甕ごとキムチを埋めたり(温度変化の影響を受けないように)
各家庭でいろいろな方法でキムチを保存してました。
私は新婚の頃
3月から4月くらい、韓国が春を迎える頃いつも
キムチの保存に失敗して、夫とけんかしてました。
夫からみると「なんでこんなことも出来ないんだ!」
私からすると
「何でこんなにいっぱい漬け込むんだよ!」
の争いでしたね。
キムチ冷蔵庫の登場でそんなことも
笑い話になってしまいましたが。
保存に関しては、実に私が無頓着で
夫の母手作りの「味噌」とか「コチュジャン」を保存するのも
実にへたくそでした。
誰にも内緒でずいぶんたくさん廃棄したもんです。 ほほほほ。
穴掘りが上手になりましたσ(^_^;)
そういうことも、10年ここで暮らしてみると
大体のことは問題なくなってるんですが。
さてさて、私の住んでいる地域ではまだまだキムジャンは健在です。
我が家のキムジャンは、来週の予定だったのですが
急に今日やることになり
夫が畑に白菜を採りに行きました。
今年は白菜400個をつける予定になってます。
これはワゴン車一台に白菜をいっぱいに積み込んだとしても
畑と家を二往復くらいはすることになります。
唐辛子をパンアカンに持っていってペースト状にしてもらい
その中に入れるにんにくだの葱だの、大根だの
アミの塩辛だの、もち米粉だのもキムジャンの前にすべて準備しなくては
なりません。
すごい大仕事です。
私は過去二年、このキムジャンに関わって
その後の一週間は廃人となりました、、、(x_x;)
こういう疲れのことを韓国では「モムサル」と表現します。
キムジャン恐るべし。
これ、あまり年とると、もう出来ません。
力仕事なんですよ。
ですから僻地小学校の行き帰り、
バス同乗したおばあちゃん達の
お話を小耳に挟むと
(いや、でかい声で話してるから、聞こうとしなくても全部聞こえる)
「今年はキムジャンどうするの?」じゃなくて
「今年のキムジャンはどこでするの?」と話してる方が多い。
つまり、どこの親戚の家でやるのか???という話です。
おばあちゃんたちは、座ってできる仕事。
薬味の味をきめたり、刻むべきものを刻んだりしてると思います。
「私たちはもうできんわなあ、わっはっはっは」と
笑いあってたりしまして。
「そうだろうなあ、、、」と思います。
白菜を塩漬けして、水洗いして、ザルの上に積み上げていって水気を切って。
その白菜の葉の間に薬味(ヤンニョン)を挟んで
出来上がったキムチをどんどんとタッパーに詰め込んでいく。
隙間なくびっちり詰めたら周りの赤いヤンニョンをきれいに
ふき取って、蓋をぴったりに閉める。
そのタッパーだけでも何十個になります。
ものを動かす人がいります。
400個という白菜はもう一軒の家庭で漬けるキムチの量ではありません。
ソウルに住んでいる親戚に宅配で送ってあげるつもりで
それくらい漬けています。
そのタッパーを行き先ごとに仕分けて、
宅配の書き込み用紙に住所を書き込んで、送ります。
そして、このキムジャン、片付けることも、ものすごくたくさんあります。
去年の片付けだけでも少なくとも二時間くらいは掛かった記憶が。
なにしろ白菜の数が数なので、容器もでかい。
風呂釜のような深くて広い容器も引っ張り出されます。
私が「キムジャン」と聞いて、浮かぶイメージは
上記のようなことです。 A4二枚くらいの分量があるでしょうか。
さあ、やるぞー!! と思って意気込んで、夫の姉さんの家に手伝いに行ったら
「やっぱり来週することにしたから」
あれれれ。
夫が早朝、畑から取ってきた白菜は
そのまま福祉施設に寄付することにしたそうで。
そんなことで、文句いってたら田舎では生きていけません。
すべては「目上の者のおこころのままに、、、」
田舎のの不文律です。
我が家のキムジャンは伸びましたが
どうもお向かいの家から、珍しく子供の声が聞こえてるのをみると
あちらは今日がキムジャンのようです。
さあ、来週のキムジャンに備えて、心も体も準備しておかなくっちゃ (えみこ)
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