ちょっと一段落しましたが
私はまだ家族行事の真っ最中でへろへろです。
私のことを「日本人だから」ということで
インネンつけてくるババアからの絡みは
料理作り最終日になっても
まだ続きました。
なんかずーっと「目で追われてる』感じでした。
それがどれくらいすごいかというと
例えば、夫の姉さんが
焼酎のビンを運んでいる途中
手を滑らせて割ってしまいました。
私がそこを通りかかったので
割れたビンを片付けて、濡れた床を拭いていました。
姉さんは当主としてほかにやることが
山ほどあるのだから。
そこを、見たババアは
それみたことかと!
「だっから日本人なんかつかうと
こうやって
ビン割ったりするんだよ!」
と文句を言います。
なぜだかこのババアが
私を目の敵にしていることは
すでに他のアジュンマたちにも
知れ渡っているので
ヘルプの声が飛んできます。
「それこの子が割ったんじゃないんだよ!
この家の主人が割ったんだよ
この子は片付けてるだけよ。」と。
ババアは無言で立ち去ります。
夫の姉さんがセッティングして
「これお客さんにお出ししなさい」と
私にトレイを渡しました。
お運び途中の私に
またそのババアが立ちふさがりました。
そしてトレイに載ったお皿をじろっと見て
「この餅の盛り方は何?
こんなもんを客に出そうなんて
あんた一体
どんな教育受けてきたの!
これだから日本人なんて
使えない!」
もう、こうなると
この人が私を苛めるために
いちいちケチをつけてるのは
誰の目にも明らかです。
もう私はすでに
全然悔しくもないので
言い返さずに、はいはいと
言ってたのですけど
またお手伝いアジュンマの
助け手が飛んできました
「それ、この家の主人がセッティングして
トレイに載せたもんだよ
この子が盛り付けたんじゃない
ただ運んでるだけ」
あといくつか、絡まれたことが
あったような気がしますが
度を越してる!と周囲のアジュンマたちが認めてるので
いつも誰かが横で助けてくれました。
なんか、「シンデレラ」になった気分、、、、
はやくお城にいかなくっちゃ。
一体、どうしてこのババア
ここまで私に絡んでくるのか?
日本とは直接の関連もない人が
キツイ反日教育を受けたというだけで
ここまで個人的にしつこく絡んでくるのは
ちょっと妙だなあとさすがに思いはじめました。
夕方になってうちの旦那さんがやってきました。
「お前を苛めてる人って誰?」ときくので
「あれよ、あれ!」とささやくと
「え!あの人?
オレには一度もイジワルなんかしたことないぞ
それどころか
その反対。
小さい頃から良く知ってるけど
すごく可愛がってくれた人だよ」
は~ん
なんか分かったぞ
つまり、うちの夫は
小さいときから
このババアのお気に入りだったわけだ。
その嫁に来た私のことは
なにもかもが、とにかく存在自体が気に入らないわけだ。
それこそ箸のあげおろしからして
気に食わないというやつで。
どうもおかしいと思ってたんだ。
だいたい男の客が来るたびに
このババアが
「私が行くから、あんたたちは引っ込んでろ」と
言って、甲高い声で料理もって
前に出て行くもんな。
すべてにおいて
「私の意見を通さずには、
正しい答えなんか探せないのよ!」と
いう顔ででしゃばっていた。
一番の年上らしく、他のアジュンマたちは逆らいもしないが
たいした尊敬も受けてないのは
料理をつくってる状態みて
明らかだった。
そういえば、元野村監督夫人とちょっと顔が似てる。
うちの夫がこのババアの長年のお気に入りだったということで
なんとなく、この数日のイジワルに深く納得した。
私はこのババアの旦那さんの家に
お餅を届けてきたのだけど
なんともやさしそうなほっそりしたご主人が顔を出して
「ありがとう」と言った。
うーん、うちの旦那さんのいわゆる『いい体格」は
常にアジュンマたちから高い得点を得ている。
だからといってババアがイキナリ可愛く見えるもんでもないし
こんな理不尽なイジワル「避けて通りたい」
のは同じ。
交通標識に「この先危険!」が
あるように
こんなババアのいるところには
「年寄り注意!」とでも
書いておいて欲しい。
料理作りにおける女たちのパワーバランスというのは
実に厳しいものがある。
横で見ていて、それははっきりと分かる。
仲良し和気あいあいで楽しく作ってる部分もあるにはあるけど
裏では結構、いろんな小競り合いがあって
けんか寸前、みたいなことも実はあった。
韓国料理は多様な味が魅力といわれるけど
それこそ作ってる女たちによる舞台裏での
無数の感情が織り込まれているのでした。
今まで、韓国で相当たくさん結婚式に行きましたが
なんか、今回長男の結婚式の舞台裏を見て
若い子に
気軽に「結婚したら」といえなくなりそうです。
料理を作ってるときにあるアジュンマが
「私嫁に来てから、もう辛くて辛くて、しんどくて
なんども飛び出そうとしたんだけど
このイバジをね、結婚のときに
それはそれは盛大にしたのよ。
それを思うと、とても帰れなくてさ、、ははは」
という思い出話をしてくれた。
結婚の準備が大変であればあるほど
「離婚がしにくくなる」というのは確かに
一理あるようです。
同じような理由で
離婚をためらった人を
私は知ってます。
でもそれから20年後
やっぱりこの人とはダメだと
彼女は離婚を選択しました。
ただ、実家の親が生きているうちは
自分が離婚する姿を
親に見せたくないという理由で
苦しい中をさらに20年我慢した人です。
ご両親が亡くなられた後
彼女が離婚の書類を調えたのは
一周忌も越えないうちでした。
40代でどうせ別れるくらいなら
20代で離婚しておいたほうが
よっぽど楽に生きられたんじゃないの?と
彼女自身もそう思い、また周囲の人々もそういうそうです。
大変な中、出来る限りの嫁入り準備を整えてくれた「親の思い」を
裏切りたくない
親を悲しませたくないという
優しい彼女の思いだったのでしょう。
それは彼女の精一杯の親孝行だったのでしょう。
私はそれはそれで分かってるのですけど
やっぱり彼女には
「ばっかねー!!
親の望みはどこまでもアンタの幸せよ!
あんたが苦しいままで
いつまでも泣いて暮らすような人生を
自分でつかんでるようなことの方が
ずっと親の幸せから遠くなるわ。
あんたがそんなに辛い思いしてるのに
世間体とか社会的立場とか、
子供の養育がとか
嫁ぎ先の事情ばっかり先に考えて
波風たてないでくれ!
そのまま嫁ぎ先で頑張れって
本気で言ってくるような親なら
『おまえなんか親とちがうわ!』といってやれ!
『それでも親か!』と
こっちから、縁をきってやれ~!!」
こんなえみこには
韓国の旧世代の家庭行事は辛すぎます、、、、、
先日、この田舎の行事の大変さを
実家の母に電話で愚痴ったのですが
そんな話をしながら、
「なんでこんなにしんどい思いするのが分かってて
手伝いに行くんだろ」と
いうことをふと考えました。
一つには
夫の社会的立場のために、顔を出してるのですけど
もう一つは
やっぱり私の好奇心のためなのです、、、、
もういまやこんな大行事、
いくら韓国でもどこででも見られません。
伝統行事はどんどん外注されています。
こんな朝から晩まで10人もあつまって
料理を作れる家なんて
いまや一体どこに?
フィールドワークのため
山奥にはいった学者が
蛇に噛まれたり、
その土地の風土病に冒されたりするのと
同じです。ババアに噛まれた!
絶滅寸前の韓国の家庭伝統行事を記録しておかねば!!
という思いで、多分私は
女たちの戦場に向っているようです。
だから因縁つけられても自業自得なのです、、、
おお!クリスマスイブなのに
数日のなれない生活の影響から
仏教用語で終わってしまいそうです
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