こんなこと、あんなこと

パンソリ博物館にハワイの団体2013.4.7

백강 문정사랑 2013. 10. 5. 12:55

 お客さんがコチャン邑城の横の

  

 『パンソリ博物館」もみたいというので


 同行しました。



 観光コースの選択をこっちに任せてくれるときは


 私はここは入りません。


 なんでかというと、私はここのパンソリ博物館に


 人を連れて行くと


 実はちょっと「がっかり」なんです。


  

  日本語表示なんて当然ない。


  展示自体、あんまり面白くない上に


  あっというまに終わっちゃって


  「あれっ?もう終わり?」


  というのが、


  韓国人も含めた訪問客のいつものつぶやきなので。



  でもご本人たちが行きたい!というので


  黙って一緒に入る



  声の大きさを測るお部屋がある。


  スンギくんが挑戦する。


  最大200メガヘルツらしいが


  彼の声は149メガヘルツまで届いた。


  ほとんど『悲鳴」だった。歌唱ではないね。絶対。


  
ソウルの教育ママ



  
ソウルの教育ママ

 こうやって「滝の音」に消されない声を


 訓練したのがパンソリらしいから。


 こんな展示もある。



 残念なことに子どもたちが喜ぶのって


 ここだけなんだよなあ。 


 この博物館のなかで。



 スンギくんが


 「あ~疲れた」といって


 小さな韓屋に腰を下ろす。



 
ソウルの教育ママ



 あんた!いくらおしりのサイズが


  ちょうどいいからといって


 そこ、一応展示品だし


  座ってもいいのかどうか


  おかーさんには決めかねるわ!


  やめなさいともいえないけど、座りなさいとも言えない!困る。



  ハワイから来た20人弱の団体さんが


  ちょうどそのとき、パンソリ博物館を見学していた。



  夫が一緒に付いてこないなあと


  思っていたら、


  入り口のところで


  その人たちのうちの一人の女性と


  話しこんでいた。



  その奥さんはハワイ在住の韓国系アメリカ人。


   韓国語ができる。


  

 

  この奥さんが、なんとコチャンに来たのが

 

  4回目!だというので


  私たち夫婦はびっくりして


  「なんでそんなにここに頻繁にいらしてるんですか?」

 

   


  と聞くと


  そのご婦人は


  「そんなの当然じゃありませんか。


   私のルーツが韓国にあるのですから。

  

  その歴史を知りたいと思うのは、人として当然のことでしょう。」と


  さらりと言った。




  うちの夫はその奥さんに


  「それでは、こんなことご存知ですか??


  普通のガイドブックにはかいてないですけれど


  このコチャンというところはですね、、、、」


  から始まって


  私たち一行が見学を終えて一回りしてくるまでに


  この奥さんに韓国歴史の


  『三国時代」までさかのぼって話をしていた。



  最初、「なんだこの男は、、、」と


  うちの夫を不審そうに見ていたこの奥さんの目は


  私がお客さんと、展示を一周してくる間に


  「尊敬」のまなざしに変わっていて


  うちの夫をすでに


  『先生」と呼んでいた。


  

 お別れするとき


 奥さんは自分のバックを開けて


  「ああ!こんな可愛いお子さんがいるのに


  あげるものが何にもないわ。」


 といって


 同行のご友人のバックを開けさせ


  その中に「キャンディの袋」を発見。



  それを取り出して、スンギくんの手に握らせた。



 
ソウルの教育ママ



  この奥さんはうちの夫の歴史話に


  感銘をうけたと言って


  夫とメール交換をしていた。



  家に帰ってスンギくんがもらった


  キャンディを良く見ると


 すべて基本ココナッツ味


  
ソウルの教育ママ


 なぜか、「椰子糖」と漢字で書いてある。


  中国製らしい。


  

 ハワイから来た人が、何故これを??


 というのが疑問なのだけど。


 韓国製でもなく。



 このハワイからの歴史ツアー


 かなりの強行軍らしい。

 

 ハワイから「釜山」到着、


  そして「済州島」


  プラス「コチャン」だ。これを三日で周るらしい。


  移動だけでもすごい距離だけど??


  一体どういう基本ラインでもって


  「韓国の歴史」を選んでるんだろうか??



  そして私たちの方は


  ハワイからの団体に挨拶して


  次の目的地に向かった。


  コチャンの民俗の拠点!五巨里堂山


  


  


 ソウルの教育ママ



 この『堂山」にどれだけ価値があるか


 この『堂山」だけ見ても


 どれだけここに韓国の歴史が刻まれているかが分かる!


 とまたまた夫はあつ~く語る。



  私は彼がこうやって、知ってる人、知らない人の区別なく


  『私の町の堂山はね!すごいんです」と


  語るのを何度も何度も見た。

 

  毎日の夕方の散歩で出会った


  都会から来た観光客にもいつもこんなだ。


  うちの夫は、全然変わらない。



 


  私たち夫婦がこの町に帰農して来たことは

 

  過疎に傾く郡の人口を


  たった五人増やしただけかもしれない。



 だけど、私はこの『堂山」を


  初めとするコチャンの文化財たちは


  うちの夫に『愛されている」



  他の誰がどういっても、この文化財たちは

 

  うちの夫がこの町に住むようになったことを


  すごく嬉しく思っているのではないかと私は思っているのです。



  こんなにこういうものに


  『関心」持ってる人、いないもん。