インタビュー

走るカメラマン辰巳さん2011.11.20

백강 문정사랑 2013. 9. 10. 10:17

私の住む町 コチャンには


 昨日から、何千人もの人が詰め掛けている。




 

  それは、この大会のためだ。


 コチャン コインドルマラソン大会 (第9回)


 


 

 42、195キロのフルマラソンはもとより

 

 半分の長さを走るハーフマラソン


 10キロコース 5キロコースもあるが


 この大会のため、韓国全土のマラソンランナーたちが


 ここに集まったのだ。



なんとこのマラソン大会では、


 マラソンランナーに、水や軽食だけではなく


 コチャン特産の酒「複盆子酒「(ポップンジャ)が振舞われるという。




  振舞い酒は知らなかったが


 こういう大会があることだけは知っていた。


 でも、マラソンというものに縁のなかった私にはあまり関係のないものだった。


 


 現在教えている小学生が


 受けられる教育関係の福祉はないもんだろうかと


 たまたま郡の事務所に教育相談に行ったとき


 私の相手をしてくれた職員さんのチェさんと


 一通り話しを終えた後、


 

 「そういえば、私先月日本でマラソン走ってきたんですよ」


 「へ?マラソンですか?」 


 ということで


 彼女の趣味でやっているマラソンの話にそれて行った。



 このチェさんという女性はこのコインドルマラソンの何期目か前の会長を


 勤めたひとで、現在はチェさんのお兄さんが会長さんだそうだ。



 三年前に日本からコインドルマラソンに参加した「辰巳さん」という


 ランナーとの交流がふかまり、


 辰巳さん所属のマラソンランナーの会である「明走会」と


 

 一年に一度、会員を何人かずつお互いの大会に招待するという


 交流が始まったそうだ。


 


 辰巳さんはこのコインドルマラソン参加3回目だそうだ。



  チェさんに


 「そのとき一度呼んでくださいよ、辰巳さんたちに会わせてくださいよ」


 とお願いした。


 チェさんは 「もちろんいいですよ。」



  チェさんに教えてもらった辰巳さんのブログを覗いてみたのだが


 こりゃすごい


 「走るマラソンカメラマン”辰巳郁雄のブログ」


 http://marathoncameraman.blog12.fc2.com/



  

 この方フルマラソンは51回


 そのうち海外は15回(約10カ国)


 普通のマラソンだけではなく100キロレースだの

 

 富士山登頂競技だの、トライアスロン系のものにも


 多く参加されている。



 共同通信の記者さんで、カンボジア支局長もなさっていたという。


 現在は名古屋支社のデスク。 



  こりゃあ すごい、 一度お会いしたいもんだ


 どうせなら地方新聞にあげるインタビュー記事を頂きたいと思い


 10日くらい前から辰巳さんとメールで連絡を取りお願いした。



   新聞社の方からも


 「それはいい。是非おねがいします」という返事をもらい


  辰巳さんも快諾してくださったので、


 こちらからお聞きしたことをまとめてお送りしたところ


 大体の答えが網羅された辰巳さんの記事を送り返してくださった。


 

 それは、辰巳さんが日本にいくつかあるマラソン関係の雑誌にお書きになったもの

 

 ラジオ出演の前に、ラジオ局に頼まれた質問事項に対するお答え。


 それから共同通信の記事になったものなどだった。


 あまりにも詳しく書かれていて


 あとは、実際にあって確認と補足だけをすればいいくらいだった。




 ということで、本日早起きをして辰巳さんに会ってまいりました

 

 

 午前8時、コチャンの郊外にある公設運動場



辰巳さんは マラソンランナーや沿道の応援客


 そして、奉仕活動をする方たちを


 御自分がマラソンコースを走りながら


カメラにおさめて来た方です。



  日本でも個展を開いていらっしゃいますが


 こうしてコチャンでも会場で「写真展示」をしていらっしゃいます。



   まだ展示準備の終わってない辰巳さんに

 

 夫といっしょに


 「こんにちはー!!」



   



 まずは写真展示のお手伝いをしました。



 辰巳さんは韓国語が出来ますが、ほかの参加者は出来ないので


 簡単な通訳のお手伝いとか。 (辰巳さん以外に8人の日本人参加)


 通訳さんすでにいるんですが。


  

 辰巳さん、背が高い!


 ボード左側に立ってるうちの旦那が182センチですが


 辰巳さんの身長はもっと高いそうで。


 おお韓国人よりでかい日本人男性!! 


 


 しかし、辰巳さんは腰が恒常的に低いので



  写真に写ると、それほど大きく見えません



  

 

 日本ってねえ、 


 大きいことはあんまりいいことじゃないんですよねえ (大女のつぶやき、、、、)





 


 とりあえず、写真展示を終わらせて


 控え室のほうへ移動。



  


 これはコインドルマラソンの主催者チーム代表であるチェさん


  この原始人ルックは、コインドルにちなんだものです。



 控え室が男性女性同室で


  「一体どうやって着替えるの?」と私は不思議に思ってたのですが


 女性たち「べつにどってこともない」という顔で


 さっさとウェアに着替えちゃいます。


 「今、一体どうやって着替えたんですか????」  (えみこ)


 「いえ、普通に、、、」


 たくさん国内外のマラソン大会に出ているのか


 いかにも「慣れてる風」なのが格好良い!!



 

 10時のマラソン出発にはあまり時間が無いので


 辰巳さんと簡単な打ち合わせをして


 グラウンドのほうへ向かう。



  

 このスタイルもコインドルにちなんだ「原始人ルック」


 

 日本チームも負けてません。


 左の彼女は浴衣姿


 右から二人目の方は平安時代の旅人ルック


 

 このお二人は海外の大会に行っても大人気であちこちで


 「いっしょに写真を」と求められるそうです。



 白塗りの彼女に


 「これ途中でお化粧落ちちゃいませんか?」と伺うと


 ポケットの中に入った化粧道具を見せてくれました


 化粧直しを途中でなさるようです。 コスプレですねえ。



 右端の20代後半の女性ひろこちゃんが未婚だというので


 「韓国人男性と結婚する気はある?」と聞いてみたら

 

 「ぜんぜんオッケーです!!」と。


 ほー 、それでは新郎を探してみましょうか。




 

 これは来年開かれる韓国ヨスのエキスポ(国際万国博覧会)の広報で


 あちらでも『ヨスエキスポ国際マラソン大会」が開かれるそうで


 ヨスから来た公務員さんがこれをもって走っていました。


 

 公務員といえば、この町の公務員さんもほぼ総出で


 この大会に関わっていまして


 うちの夫が知り合いの公務員に「あれ?なにしてんの?」と聞くたびに


 「会場管理」だとか「警備管理」だとか


 「マラソン出場」(ほぼ義務?)とかいう返事が返ってきました。


 平素に運動もしてないあなたが??という人も混じっていて


 公務員ってこういうとこまでかりだされるのね、、、、


 


 いくら任意っていったって、韓国みたいに上の権限が強い縦組織じゃ


 任意が義務化する傾向がつよいだろうなあと思いました。


 なんか嬉しくなさそーな顔の公務員さんたち見てて。



 日本から来てるメンバーとかニコニコです。


 韓国各地から集まってるランナーたちも。


 

 辰巳さんはご自分のご友人を「駆けっこ仲間」と呼ばれます。


 マラソンじゃなくて「かけっこ」 



 

 辰巳さんのブログで勉強したことですが


 海外のマラソンでは、記録を縮めることを目指すいわゆるエリートランナーだけで


 なく、ただ走ること自体を楽しむランナーがたくさん参加するそうです。



 韓国もそうなのですが、日本でも、マラソンの


 「すこしでも記録を縮めるための競技」という側面が強すぎて


 マラソン大会が一部のエリートランナーだけで独占されてしまう。



エリートランナーだけでなく


 一般のマラソン愛好者である「ただ走りたい人」


 という層の方が参加しにくい面があったそうです。



 もともと、日本で一番大きなマラソン大会は沖縄の大会だったそうです。


 住民の方が沿道にでて総出で応援する姿は


 ランナーからするとなんとも嬉しく見ごたえのあるものだそうです。



 辰巳さんは、沖縄だけでなく、海外でも行われている


 一般ランナーに広く門戸を開いた大会を東京で実現できないだろうか?


 と考え、


 

 海外のお祭り気分で盛り上がる一般ランナーが


 多く参加するマラソン大会を


 走りながら写真に撮り、それを各地で公開していかれました。


 

 これが辰巳さんが「走るカメラマン」になったきっかけだそうです。



 辰巳さんのブログにはその写真がたくさん公開されています。


 ほぼ毎日更新のいまや有名ブログですが


 これも辰巳さんが「よし!ブログをはじめよう」じゃなくて


 最初は「写真公開のフォロー」の意味だったそうです。




 東京マラソン実現のために


 東京の歩道をはしる「東京夢舞いマラソン」を企画、


 2001年から実施。


 そしてその中心メンバーとして今も活動していらっしゃいます。



 辰巳さんの夢であった東京マラソンは2007年に実現しました。


 今も回を重ねています。


 第一回大会の、メインコースとなった銀座を走り抜けた時は、


 感無量だったそうです。


 ご友人の海外のマラソンランナーたちにも東京マラソンの評は良いそうです。


 私は知りませんでしたが、東京マラソンというのは


 三万人の定員があるというのに、希望者数はその10倍くらいに


 なってるそうです。



 というのが辰巳さんが送ってくださった資料で私が勉強したことです。



「 今日のマラソンを走り終わったら会いましょう!」


 と言ってくださってるので


 午後にまた出かけます。



 私は「フルマラソン走ったあとに、人と話す元気なんか残ってるんですか??」



 「タイムをぎりぎりまで追求するような走り方では無理かもしれないけど


 自分の場合、カメラ片手に4。5時間かけて走るから


 ぜんぜん大丈夫です!」とおっしゃる。



 夫とカメラに収まってくださった辰巳さん


(ほら、背すじをのばさない)



 



 出場者の写真を撮る辰巳さん 

 


 カメラは小さなデジカメだった(びっくり)


 


 うちの旦那が手にしてるような、でかい一眼レフ使用かと思ってたから。


 (うちの夫は辰巳さんにさりげなく自分のカメラ自慢)



 


 辰巳さんてこの方、、超若く見えるけど 

    (最初、写真見て30代後半くらいかしら??と)


 実は51歳なんですよねえ。


 ぜんぜんその年にみえないんですけど。


 お肌つやつやで。


 脚も太くない 「むしろカモシカ??」



 会場に通訳に来ていた日本人の友人と


 「マラソンはじめよっか??』     と話し合ったのでした。


 そうすると辰巳さんのご友人の


 「しんちゃん」が 


 「はじめようよ!!」    


 この方は、シアトルマラソンに24回出場だそうで、、、、


 とても同じ人間だとは思えないんですが、、、       (えみこ) 

                                       つづく